創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   公園   いすも

 庭は原始社会では、集団全体の広場であった。屋内ではいこい、庭では活動的な共同生活が営まれた。多くは部落の中央にあり、宗教的儀式、正義の集会が行われ、また生活の場所でもあった。だが、やがて歴史が進み、階級制度があらわれはじめると一般庶民には閉ざされたものとなってしまった。我々が考える「庭園」は、この怪談から始まると言っていいだろう。私は、公園は見るだけではなく、その名のとおり公共の広場として使えるようにするべきだと思う。
 第一に、公園を「みんなの広場」とすることによって会ったことのない人達と友達になれる。学校で友達などがいなくて友達が欲しい人や、知人の前で交流するのが苦手な人でも、気軽に公園に行き友達や知り合いを作ることが出来る。私が四歳まで住んでいたアパートには、アパートの敷地内に公園がついていた。そこで、私は幼稚園の友達以外にたくさんの友達を作ることが出来た。アパート内の友達とは同じ場所に住んでいる理由で、幼稚園の友達よりも遊んでいた気がする。だが、こうやって私が彼らたちに出会えたのもアパートの敷地内にあった公園のおかげである。もしなかったら、私が住んでいたアパートは大きかったので公園で出来た友達の誰とも会わなかった可能性が高い。私だけではなく、母もその公園でたくさんの友達ができたと言う。私の母がいつでもその公園に連れて行ってくれたので、彼女も他のお母さん達との交流を楽しむことが出来たそうだ。幼稚園外でも友達が作ることが出来たので、幼い私はとても嬉しかったことを覚えている。幼い頃から公園はみんなで集まって話したり、遊んだりする楽しい場所と思い込んでいるので、私は現在に至っても公園は好きである。
 第二には、国立公園や庭園などの公園も気軽に行ける機会を作ることができたら良いとおもう。私が住んでいるカナダのバンクーバーには新渡戸稲造さんが作られた有名な日本庭園がある。この庭園はバンクーバーに訪れた皇太子様が「日本にいるみたいだ」と言ったほどのすばらしい庭園だが、私としてはなんとなく行きにくい。公園感覚で行くととんでもないのだ。殆どの庭園は有料だし、皆なんとなく静かで話しにくい。ただ本当に景色や庭の風景を楽しむだけである。他にもカナダには雄大できれいな国立公園がたくさんある。そこではまだ交流は出来るが、国立公園も入場の際お金を取るし、きれいな石やお花があっても持って帰っては絶対いけないのだ。木登りをするのも許されていない場所が多い。このように、庭園も国立公園も一応「公園」ではあるが、あまり共同の広場という雰囲気は伝わってこない。だから、せめて無料にするとかして、皆が気を遣わないで行けるようになれたら良いのにな、と思う。
 確かに、庭園や国立公園のように自然や風景を楽しむものだけの公園があっても良いと思う。そういう公園があれば自然を守ることが出来るかもしれない。だが、公園という場所は昔から皆で集まる広場として親しまれている気がする。私も実際に公園であった交流によって今でもお互いメールしあったりしている友達は少ないが何人かはいる。公園は漢字で「公」の「園」と書くので漢字通り公の広場として使われたら良いと思う。

   講評   ogi

 いすもさん、こんにちは。

 文化財として庭園をきれいに保ち、有料で公開するのはたしかに必要なことです。しかし、それが格調高く入りにくい雰囲気があるのならば、残念なことですね。3段落目にはポイントをおさえた良い実例が書けました。また、2段落目の実例には、公園が公共の場として楽しむことのできるという、理想的な機能がよく表れています。実例の使い方が上手です。
 公園の環境を保つことは最低限のルールですが、いすもさんの述べるように、「広場」「公共の場」というものであることが理想的です。公園がコミュニケーションの場としての機能を失わないためにも、利用する私たちがルールやマナーを守って大切にしていくべきですね。
 今日もしっかりした意見をもって、すばらしい作文に仕上げることができました。

     

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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