国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   思い出を持つこと   いへゆ

首飾りというものは、まず第一に財貨であり、第二に地位や富の象徴であり、そして第三にお守りである。この第三の機能は、第四の役割をも受けもっている。特定の人間が特定の人間とのかかわりのなかで価値を持ったり、できごとだのの思い出をたぐりよせるための糸口としたりして作用するのである。 なんでもない「物」に深く思い入れをしてしまうことを馬鹿げたこと、と断定する人たちもすくなくはない。しかし、その対象をなにも持っていない人こそが、実は不幸なのだ。
私は若い世代の人たちが思い出のつまったものを持ち続けることが少なくなったことが問題だと思う。
なぜ、思い出を持たなくなってしまったんだろう。
その原因として第一に、世代が変わることによって思い出の感じ方が違うからだ。私たち子供の感じ方と親の感じ方は全然違う。私は友達にもらった手紙やカードを全部保管していない。一ヶ月くらいは箱の中にしまっておくのだけれど、すぐいっぱいになってしまう。だから、もらって感動したものや大切なもの以外は捨ててしまう。しかし、私の父や祖母はもらった手紙は全部保管している。この前、父が私が小学校低学年のときに書いた詩を持っていることにびっくりした。祖母も私が渡した手紙をすべて持っている。ちゃんと箱にしまって引き出しにいれているのだ。私はこれから手紙をもらう機会がたくさんある。しかし、父や祖母はそんなに手紙をもらう機会があることはない。このようなこれからの時間の違いで手紙の思い出の重さの違いを生み出しているのかもしれない。
その原因として第二に、機械が発達しすぎて、手もとに置いておくのが難しくなったからだ。今はパソコンやケータイが発達して、たくさんのデータをいれることができるようになった。画像や動画、音楽を保存できるようになった。パソコンやケータイを使っているときは、その中に入っているデータを使うことはある。しかし、新しい機種に変えるときにはそのデータを移すことはあまりしない。そうなると、昔つかっていたデータは見ることがなくなってしまう。このように、科学が発展することによって便利になっている一方、どんどん思い出に触れることがなくなってしまっているのだと思う。
その原因として第三に、時代の流れによって思い出になる出来事が少なくなってしまったからだ。昔の人は、伝統行事と大切にしていた。しかし、今はあまり伝統にこだわらない人が増えてきた。お宮参りや七五三など、子供の行事をきっちり行うひとは減ってきた。だから、そういう時の思い出になる出来事をしていないから、思い出の数が少なくなってしまっているのだと思う。以前読んだ長文に「風景は統一性を無視した建物によって壊されてしまうことがある。」というものがあった。建物も日本の発展とともに洋風のものが増えてきた。そのことによって風景の統一性が壊された。これもまた、時代の流れによって失われたものの一つだと思う。
たしかに、思い出にとらわれすぎるのはよくない。時代の流れに取りの残されてしまう。たまにお年寄りの家をみたときに、思い出を大切にされている家だと感じるが、どこか便利さに欠けているように思った。しかし、「思い出は、できたときではなく後で見返すことで価値がうまれる。」。やはり、私は若い世代の人たちが思い出を持つことが少なくなってきたのは問題だと思う。

   講評   huzi

 問題点を絞り込み、世代の移り変わりという範囲の中で広がりのある意見を展開できました。【原因】の三段落目を作ったのは、いい方法!

次回は代講の先生になります。住所・電話番号の変更は承りました。新しいステイ先、楽しみですね!

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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