低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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世間にとらわれすぎるな 柏もち
社会は個人から成り立つものとされている。日本人の多くは社会を構成する個人としてよりも、世間の中にいる、一人の人間として行動している部分の方が多いのである。世間は日常生活の次元においては快適な暮らしをする上で必須なものに見えるが、その世間が持つ排他性や差別的閉鎖性は公共の場に出た時にはっきり現れる。私たち日本人は、自分たちが排他的な世間を作っているのだ、という認識がほとんどないのである。ぼくは世間というものにとらわれすぎるのはよくないと思う。
その第一の理由は、一人一人の意見が持ちにくくなってしまうからだ。ぼくの通っている中学校の社会の歴史の内の一人の先生は、とても先生と思えないくらいヤクザの頭みたいでちょっと面白い所もあるが、とても怖いのだ。ある日、そんな先生の授業を受けていると、なぜか、いじめに関しての余談になった時がある。その先生が子供の頃、嫌われている女の子がいて、いつも誰かに触ると触られたほうは、菌がついたかのように触られたところをはらって他の人にそれをつけるようにしたりとされていた。いつも一緒にいて誰かが何かやると皆そのまねをするような男子のグループがあってだいたいいつもその子たちが嫌がらせをしていた。先生は力があっていつも一人でいたが、女の子にも普通に接していたという。小さなグループを作って一人をいじめたりするよりも、一人だったとしても皆に優しくしていたほうがよっぽど強いのである。
確かに、仲間同士で助け合うことは良いことだ。しかし、「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついにはじぶんがいきたとおりにかんがえるようになってしまう。」という名言があるように、世間にとらわれずに視野を広げて、自分をしっかりと持つことが大事だ。
講評 arare
日本人はよく「世間体が悪い」と言います。限定的な集団である世間を気にして生きるのは、その集団の和を乱さないために必要なことかもしれませんが、柏もち君がいうように自分を失うことになります。これからは、いろいろな国のさまざまな価値観の人と一緒に生きていかなければならないので、自分をしっかり持つことは大切ですね。適切な名言を選ぶことができました。
社会の先生が話してくれたいじめの話は、この長文にうまく合っています。仲良しのグループからはずされるのが嫌で、自分のしていることの善悪を考えることを忘れていることがあるものです。先生のような強さが持てるといいですね。
今回はデータ実例を入れるのが難しかったと思います。ストレス解消法の1位が男女ともにカラオケであることを上げて「気心の知れた人だけの集団の中にばかりいると広い視野がもてない」ということを指摘してはどうでしょう。
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