対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日1900 今日661 合計38810
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   かしこいソクラテス   ともじろう

 ソクラテスはたったの一行も書かなかった。けれども心は「金無垢のすばらしさ」だったという。本当の知は自分のなかからくるものだ。彼は、自分は知識のある人間やかしこい人間ではないと考えていた。また、彼は自分は人生や世界について知らない、とはっきり自覚していた。哲学者とは自分にはわけのわからないことがたくさんあることを知っている人、そしてそのことになやむ人だ。「もっともかしこい人は自分が知らないということを知っている人だ。」彼は自分は知らないということを知っていた。
 僕はこの話と反対の経験がある。僕が幼稚園の時に、ムシキングというゲームがはやっていて、それをまねした手遊びを友達が始めた。僕はムシキングという名前は知っていたが、手遊びやゲ−ムは知らなかった。ある日僕が幼稚園内をうろうろしていると、
「ムシキングの手遊びやろう。」
と言われて、知らないのに知ったかぶりをしてやることになった。友達に、
「キャラクタ−何にする?」
と聞かれて焦った。実は知らないからだ。キャラクターを一つも知らなかったから、ゲーム名の
「ムシキングにする。」
と言っておいた。すると友達は泣き笑いをしていた。まるで本当に泣いているみたいだった。僕は恥ずかしくて、顔が真っ赤になっていたと思う。この時僕は、知ったかぶりをして恥をかくより、ソクラテスのように自分は人生や世界のことについて知らない、とはっきり自覚していた方が何倍もよいことが分かった。
 お母さんに知ったかぶりをしたことがあるかと聞いてみた。すると、
「思い当たらないなー。あえて言うなら、難しい漢字を聞かれてすぐ言えない時は、色々な方法でごまかしているんだよ。」
と教えてくれた。僕は、大人なんだから正直に「分からないんだ。ごめんね。」と言った方が良いと思った。その後お母さんが、
「でも、大人になったらあまり知ったかぶりをしないんだよ。なぜかというと理由は二つある。一つめは、知ったかぶりをしたために、分からない仕事とか大役をもらったら大変だから。もう一つは、知らない事は知らないと言った方が、結局は自分のためになるから。」
と教えてくれた。僕は、「本当にその通りだ。ソクラテスの考えに似ている。」と思った。ソクラテスが、心は「金無垢のすばらしさ」と言われていたのは、正直で知ったかぶりをしないからだと考えた。
 僕はこの話を読んで、ソクラテスは自分は人生や世界について知らない、とはっきり自覚していたところがすばらしいのだとわかった、だから僕は、どんなに勉強が出来る人よりもソクラテスの方がかしこいと思う。

   講評   taimu

 こんにちは。今月も感心するほどよくがんばりました。
2月も、ともじろうくんの楽しい作文まっているね(^^)
             

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)