対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日1129 今日1485 合計8506
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   平和への道のり   ポチト

 戦争の犠牲がなければ今の平和がなかったというわけではないだろう。早い話が、一九四四年末の段階で大日本帝国ファシスト政権が降伏していれば、三月十日の東京大空襲の死者十万人も、沖縄戦の死者二十三万人も、ヒロシマの死者十五万人もナガサキの死者七万人も出さずに済んだ。誰だって、同胞たちの死を無駄とは思いたくない。意義のある崇高な死と見なしたい。しかし、無駄と認めないのは、自分たち人間の愚かさを糊塗することに他ならない。数百万人の死という犠牲の上にしか二十世紀の平和が成立しないのだとしたら、そんな平和はいらない。ヒロシマとナガサキに原爆が落とされなかったと仮定して、いったい大日本帝国はどれだけ抵抗したか。軍の指揮系統はどの程度混乱していたのか、天皇はどこで収拾を図り得たか。だいたいあの時期には誰にどれだけの権力、指揮力があったのか。五十年もたっても模擬的に調査、実験を誰もしていない。
 戦争を反省することは大切だ。戦争という惨劇をしっかりと見つめて、戦争がどういうことを引き起こすか考えることができなければ、何度でも悲劇は起こるだろう。戦争というものは、ただ単に人を殺す殺人行為ではない。いくら殺しても殺した者が殺人者として扱われることはなく、人と人との心を引き裂いてしまう。たとえ戦争が終わっても、その人が受けた身と心の傷はなかなか癒えない。そのことをよく知りもしないで、知っているようなふりをしている人間には、戦争の恐ろしさを理解することはできないだろう。
 しかし、反省するだけではなく、どうすれば二度と戦争が起こったりしないかを考えることも大切だ。今、世界中で核を使わない、という約束をしている。だが、その約束を平然と破って、核実験を行っている国がある。日本に身近なところでいえば、北朝鮮だ。このままではまた戦争が起こってしまう。そこで、日本やアメリカは北朝鮮との外交に規制をかけて圧力をかけることにより、北朝鮮が再び六カ国協議に戻ってくるよう仕向けているらしい。今は、後継者の問題で国内が荒れてきているそうだが、その前は戻っても良いが、という雰囲気を漂わせていた。現状をよく見極めて、二度と戦争が起きないように、なんとしてでもして欲しい。
 確かに、戦争を反省することも考えることも大切だ。しかし、
「知識がはしごを作ったのではなく、二階へ上がりたいという熱意がはしごを作ったのだ。」という名言があるように、戦争を二度と起こさないようにする熱意が本当に大切なのであって、その心が平和への道のりを歩むことを可能にするのではないだろうか。

   講評   onopi

 戦争について深く考えることができています。日ごろから大切なことだとわかっていてもなかなかじっくり考えることができないことだと思いますので、今回のような機会が持てたことはよかったのではないかと思います。
 

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)