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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   周りの視線   LOLLIPOP

 ここでの一流ホテルが求める「一流」とは、ここを利用する客の目に映る客層らしい。いくらか気取った態度でボーイを扱うような人が、田舎者ではなく都会人だという考えは理解できないが、このホテルは周囲からの視線を気にしすぎていることは明らかだ。そして、その問題を解決するために、なんだか偉そうないかにもホテル馴れしている外見の客を集めてロビーの一種の飾りにすることで解決しているように思われる。このことは、外見にこだわり過ぎて中身が伴っていないことが多い。本当に一流ホテルであるならば、その一流に相当する客が自然と利用するようになるはずである。そして、ロビーにもそのような客で埋まるに違いない。
ブランド好きな人がいる。それも物自体を求めてお金を払う人より、むしろブランド名に投資をする人の方が多い。しかし、その中でもそのブランド品を持つにふさわしい振る舞いや教養のある人がTPOを弁えて持つのならば、一流ブランドに見合う人だと思う。そのような人がブランド品を持っているとバッグにしろ、アクセサリーにしろ素敵に見え上品に見える。持ち主をより一層輝かしてくれる。だが、そんな上品に見える人に憧れて、これを持てば自分もあんな素晴らしくなれると思い、ブランドを持つのについていけない人達が勘違いして買う。そして周囲の目を気にして沢山買い続け、その人自身の品格が伴っていないまま身につける。ある人は、皮がいいからブランドのバッグを買うなんて言うが、それならロゴがなくても持ち歩きたいかということに対して、「それは...嫌だ。」と答えたそうだ。明らかに周囲を気にしている証拠だと思った。
 でもやはり、私たちは周囲を気にするものである。私は、周囲の目を気にして、自分らしさが流されてしまうことは嫌でむしろ、周囲を気にしないようにしている。もちろん時と場合によるが。常に、個性的でありたいと思っている。しかし、周囲を全く気にしないことは難しい。流行の服をつい眺めて買いそうになったりしてしまう時がある。
 人は周囲との関係の中で生活している。詳しく言うと、私たちが暮らしている世間や国際的に見た日本という国の中に私たちはいる。その中で、友達や家族だけでなくときにはそれ以外の多くの他者から影響を受けている。他者の見習いたいところ、または気に入らないところなどを自分の中に取り入れて自己を確立する。そこからまた、今度は他者が私たちから同じく影響を受ける。このようにして、私たちは周囲との関係の中で生活している。したがって、完全に周囲の目線と切り離すことはできないのだ。その中で、いかに自分の個性を輝かせながら私たちと取り巻くこの中で、自己を確立し共存するかが大きな課題のように思われる。そのためには、相手に自分がどのように見えるのかではなく、どのように自分らしさををみせるかという考えが大切だと思う。もちろん、周囲には好印象を持ってもらえるような第一印象は大切だが、無理に着飾る必要はない。そんなことをしなくても、類は友を呼ぶとあるように、その人や企業に合ったものと自然に出会えるからだ。そして、人の外見も内面から来るものなので自然と外面に反映される。画家が、いくら立派な額縁にその画家から創り出される絵を入れて一流の作品だ、と言ってもいわゆる「芸術」と呼ぶに値するその画家からインスパイアされるものが欠けていたとしたら、全く感動しない。そこに上辺だけの価値しかないからだ。
 ダリというシュールレアリスムを代表するスペインの画家がいる。彼は、緻密な写実的手法で夢や空想の世界を独特に描く画家である。私生活の彼は、かなり奇抜だが、だからこそ彼の作品に人をひきつける物が反映されているのだと私は思う。そこには、とても深い意味が込められておりどれも彼らしさが溢れ出ている。彼は、周囲の目を気にせずに本物の芸術を追求して、やはり同等のパトロンが付いた。何をするにも大切なことは、周囲の判断にばかりとらわれたり、自分をがむしゃらに自分の思い描くかたよった理想へと近づけたりせず、自分を見失わないことだと思う。凝っては思案に余るような状態はもったいないので、上手く周囲の中で生きることが必要だ。

   講評   nikoro

 なかなか味のある清書になりました。冬のうちに滋養をつけて春には自らのスタイルの花を咲かせましょう! 楽しみですね!


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