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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   物と心   疾風

 最近、デンマークのコペンハーゲンでCOP15が行われた。その中でも重要な議題だった二酸化炭素削減だが、先進国は反対しつつも納得はしていた。しかし、発展途上国は全く納得がいっていなかった。今から発展しようとしている国に対して、発展する際には必ず出る二酸化炭素を出すなと言うのもおかしな話だ。まるで、発展するなといっているようなのだ。自分たちの国さえ良ければいい、そういう考えがどうも先進国の中にはあるような気がしてならない。その証拠に日本人のモラルの低下が挙げられる。救急車で病院をいくつもたらい回しにされ、亡くなった人が多くなったというニュースをよく耳にする。これは病院の本業である『患者を助ける』ということを疎かにし、『産み逃げ』を恐れ、『金儲け』をメインにおいた病院が増えたからだろう。どうも人という物は豊かになると思いやりを失ってしまうらしい。
 しかし、物質的に豊かであることは大切ではある。飢えや寒さ、水の衛生、それらに苦しまないことは人が幸せに生きていくための最初の条件だ。僕も二年間、中南米のニカラグアに住んでいたことがあるが、そのときは大変だった。中南米なので一年中暖かく、飢えも僕にはなかったが、水の衛生と生活衛生は大変だった。デモや水難で断水はしょっちゅうだったし、気候の影響もあって、虫も多く、食べ物は三十分間も放置すればハエが辺りに集まって食事どころではなくなってしまう。気候で水も悪くなってしまう事があって、一度コップに水を入れて、それを二十分後に飲んだら熱が出て大変だったということがあった。しかし、豊かな日本に帰ってくると水も安全で食べ物も安全が保証されており、安心して暮らすことができるようになった。
 しかし、物が豊かであることと心が豊かであることとは全く別物であり、心が豊かであることは大切だ。昔話に『かさこじぞう』というものがある。これは有名なもので、貧しくても優しさと思いやりがあれば必ず救われるという話だが、日本人に限らず世界の人に見直されるべき話だと僕は思う。この話で重要なポイントは、おじいさんがお地蔵様に売れ残りの笠だけでなく、自分の使っていた手拭いをかぶせたところだろう。もし笠がもう一つあって、それをかぶせていたらお地蔵様はお礼に来なかったかもしれない。おじいさんのすごいところは自分の手拭いをお地蔵様にかぶせることで、自分は寒くなるにもかかわらず、自分を犠牲にしてまでお地蔵様に思いやりや優しさを持って接したところだろうと僕は思う。
 物が豊かになることも、心を豊かにすることも大切だ。しかし、『未来にはひとりでにできる未来と、自分で創る未来との二つがある。』という名言があるように、物が豊かになる、心が豊かになるのを待つのではなくて、物と心を豊かにすると言う未来を自分で創ることこそが一番大切なことなのだ。

   講評   kira

 瞬くん、こんにちは。2月も頑張ろう。


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