国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   学問のあり方   いへゆ

歴史のなかの人間の動きを注目することによって、それだけ現実の人間を深く立体的に観察する眼が養われる。日本にすぐれた伝記が乏しいのはわれわれの人間観察力のにぶいからではないだろうか。人間と人間の行動とを把握しようとすれば、日常生活でも歴史の生きた素材を見つけられるはずだ。日常生活のなかでたえず自分の学問をためしてゆくことによって、学問がそれだけゆたかに立体的になり、逆にまた自分の生活と行動とが原理的な一貫性をもってくるのだ。
今、私たちが学校で教えられている学問があまり日常生活に役立っていないことが問題だと思う。
なぜあまり役に立っていないのだろう。
その原因として第一に、今の日本は学歴中心の社会になっているからだと思う。だから、学問を楽しむために勉強するというよりも、レベルの高い大学に入るために勉強している。私は中学・高校で4年間、英語の勉強をしていた。しかし、その後ニュージーランドに留学したときには、その英語はあまり役に立たなかった。日本でしていた勉強はすべて大学受験のものだったので、文法や長文読解のような、日常生活にあまり必要のないものばかりだった。しかし、実際の日常生活で必要なのは会話だ。私は留学したばっかりのとき、文法の正しい文章をつくることができたが、会話のテンポにあわせてしゃべることが出来なかった。せっかく勉強したのに役にたたなかったと思うと、そのしていた勉強は無駄だったような気がしてしまう。こう思ってしまっては学習意欲もおきない。もっと普段の生活に役立つ実践的は勉強をするべきだ。
その原因として第二に、経済や政治などの学問を重視しすぎているからだと思う。私たちの生活のなかで経済や政治はとても身近なものだ。だから、政治を勉強するのは、いままでニュースで聞いてきたけど分からなかったことが、どんどん分かっていくからおもしろい。おもしろいから、その授業を楽しみにするし、生活の役に立つから親も「政治は勉強しといたほうがいい。」とすすめる。そうしていくと、どんどん政治や経済だけが重要視されてしまって、ほかの教科はあまり気にされなくなってくる。このように注目されている学問だけが重要視されるのは問題だ。昔、人間にも尻尾があった。しかし、尻尾が使われなくなってどんどん退化していき、今は尾てい骨が残っている。このように、普段使われていないものはどんどん失われていくのだ。
たしかに、幅広い知識を得るために、広く浅く学問をすることも大切だ。しかし、「知識は貯めていくものではなく、使っていくものだ。」。やはり、私は学問は日常生活に役立ってこそ意味があるものだと思う。だから、今、私たちが勉強している学問が日常生活とかけ離れてしまっているのは問題だと思う。

   講評   huzi

 代講の先生のお話をしっかり聞いて、自分の意見を述べていたようですね。「よく考えていました」と報告がありました。さすがだね。
  今回も、各段落のバランスをうまく配分し、自分の意見を述べることができました。
 大きな組み立てである、問題点→原因の流れはこれでいいです。
  学問と実生活がかけ離れていると、学問に対する関心の持ちかたが偏ったものになってしまいますね。
 まず、日本では受験を意識した「学習」が学問になってしまっている。外国に来て、「いったい、自分の英語は何だったのだろう」と思ったとき、少しショックだったのですね。
 【原因】の第2、ここは流れがねじれていないかな? 確認してみよう。
 最初に挙げた問題点に「学問が日常生活に役立っていない」と書いているので、この段落で「原因」を書くのに「政治や経済などの学問を重視しすぎているから」→体験で「政経だけを重視、他を軽視」は合わないのでは。 
 この【原因】段落の冒頭を、「現実に即した学問があまり重視されないからだ」としたほうが、流れに合いそうです。「このように注目されている…」以降も、書き換えてみて。
 結びの段落は、問題なし!(^o^)/~

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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