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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   スピーチから緊張を紐解く   闇の女帝

私は緊張したことがない。というと、まるで私が鈍感なように聞こえてしまうが、実際そうなのだから仕方がない。まず、緊張というのがどんな感覚なんだか分からない。ドキドキよりも一歩進んで、恐怖よりも一歩手前。つまり、恐怖とドキドキの中間っていうわけ。恐怖もドキドキも体験したことはある。でも緊張はない。クラスの皆はよくあるらしいが。
 例えばスピーチをするとき。私のクラスでは毎日一人ずつ、先生が定めるテーマに沿って皆の前で話す。私はこの時間が好きだ。皆それぞれ違う話し方をするし、話の構成もそれぞれ違うし、共感出来たり、疑問に思ったり、興味も湧ける。それに私の知らなかった事実が判明したり、今まで自分が誤っていたデータや古いデータが頭にあったとしても修正することができる。ところが、こういうスピーチ大好き人間は、周りから見たら「変人」の分類に入るらしい。そういう周りの方が私にとって「大変人」なのだが。大変人の大半の主張は「緊張する」。確かに、スピーチを聞いていると、どこかでつっかえたままそのまま停止してしまう人や、考え込んでしまう人、声が裏返ってしまう人が多い。それを聞いている私はとても気分が悪い。アポなしでやるなら、多少の緊張の表れは許せる。しかし、事前に説明があったのにも関わらず、緊張するのはおかしいと思う。というのが、私の持論であったが、最近「緊張するのはおかしい」という説の方がおかしいというような気がしてきた。緊張しないためには、練習が大事だ。練習を重ねて重ねて、やっと緊張しない域まで達することができる。スピーチは、何度も喋っているのが練習である。しかし、私は気付いてしまった。それは聞いている観客の多さだ。私のクラスは45人もの人がいる。スピーチは聞かせるとしたら、家族、2〜4人ぐらいだ。これは、緊張しても仕方がないなと最近思い始めたのである。しかし、緊張も大事である。緊張すると髪の毛の先端から足の爪まで神経がピンとなる。3連休明け始めての学芸会の練習時、久し振りに楽器を触ったせいか皆緊張して、非常にいい演奏が出来た。あの演奏は一番先生が褒めてくださったと思う。
 母が緊張するのは人前で話す時だそうだ。大勢の人の前で話すとき、頭が真っ白になって、自分の魂が抜けてしまうような感じがするらしい。そういうとき母は、大丈夫だと言い聞かせて、観客の顔をジャガイモに見立てて頑張るらしい。よくある方法だが、なにせ試したことがないので本当にきくか分からない。
 人間にとって緊張は、神経が張りつめて集中できるいいものなのかもしれない。私も緊張を体験してみたいものだ。

   講評   inoko

 闇の女帝さん、こんにちは。
緊張感は、私たちの心身に様々な変化をもたらすものである。腹痛に襲われる人。手のひらに汗が出てくる人。顔が赤らんでくる人。心臓が口から飛び出さんばかりにドキドキする人。こんな思いは二度と御免だと思う人も多いことだろう。しかし、緊張感に押しつぶされることなく、緊張を集中に変えることができれば、最高のパフォーマンスを披露することができる。緊張感をも味方につけて、自分の力にすることができれば百人力だ。
女帝さんは、緊張には無縁のようだが、普通の人が感じるような恐怖感を感じるような緊張を味わったことがないのだろう。もしかしたら、まったく緊張感を感じていないのではなく、プラスの緊張感を感じているのではないだろうか。スタート前から、緊張を完全に味方にしているのではないだろうか。髪の毛の先端から足の爪まで神経がピンとなる瞬間、おそらくきりりと引き締まった最高の表情をしているに違いない。






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