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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   個人の意見   まりりん

 個人は社会の構造、運営、将来について責任をもつものとして意識し、行動していることになっているが、世間の中にいる、一人の人間として行動している部分のほうが多いのである。欧米人からすると日本人は個性的ではないように見え、「世間」がしかねることと同じ根をもっている。仲間意識が作られ、騒いだり割り込んだりしているとき、私たち日本人は、自分たちが排他的な世間をつくっているのだ、という認識がほとんどない。
私たちは世間というものばかりにとらわれているのはよくないと思う。(是非の主題)
 第一の理由は世間にとらわれていると個人の意見がなかなか言えなくなるからだ。私が小学生の時、クラスはいつつかのグループにわかれていた。その中にはリーダー的存在の子がいてその子にグループの子たちは合わせていた。私も合わせている一人で自分は違うと思ってもみんなが同じ意見だったら自分の意見をわざわざ言おうとはしなかった。もし言って自分が仲間はずれにされたら…などと考えるとそこまでして自分の意見を言おうとは思わなかったからだ。今、中学校のクラスでも誰か代表を決める時など自分がやろうかな…と思ってもみんなが誰か一人を推薦していたらやろうとは思えない。周りの人が悪いわけでもなんでもないのだが、やはり周りに逆らってまで自分の意見を言おうとはなかなか思えないのだ。
 第二の理由は世間ばかりを大事にしているとみんなが似たり寄ったりの意見しかもてなくなってしまうからだ。世間にとらわれて自分の意見をもたなくなると結果的にみんなが同じ意見になってしまう。それがつづくと持てる意見も似たりよったりになってしまう。例として日本交通公社1997年の行きたい旅行先のデータによると、一位オーストラリア52.2%、二位ハワイ48.4%、三位カナダ47,6%、四位スイス45,6%となっている。国はたくさんあるからそれぞれ行きたい場所も違ってもいいと思うが、みんなが世間を大事にして行きたい旅行先も似たり寄ったりの意見になってしまったのではないか。
 確かに仲間をつくって協力したり助け合うのは大切だと思う。しかし、「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう。」という名言もあるように、世間を大事にして周りにあわせるのではなく、自分の意見をしっかり持って個人として生きていくのが大切だと思う。

   講評   kira

 まりりんちゃん、こんにちは。西洋では、社会は自立した個人との契約によって成り立つと考えられています。民主主義の基本ですね。ところが日本は、社会のまえに「世間」というものがあり、そのなかで持ちつ持たれつの助け合いの関係をもつと言われます。その「世間」に排他性がみられる以上、とらわれすぎるのはよくないという意見でしたね。

 「世間」などと無関係のようにみえる学生も、学校などの様々のグループの内側では、みんなに意見を合わせて個人を押えるという体験を持っています。まりりんちゃんも、周囲との人間関係に心を配って(すり減らせてかな)きたんだね。先生もお友達との距離感を考えるのが苦手です。
 同じ集団で似たような価値観になるのは、歩調が合って好ましいようにも見えますが、個性がないのは成長もないように思えます。
 協調性をもちつつも、自分らしい考え方を主張できる人になりたいですね。
 その意味でも、夏からのまりりんちゃんの進路は個人を育てる最高のチャンスになりそうですね。


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