国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   相手と自分の考え   いすも

 ある書物がよい書物であるか、そうでないかを判断するために、普通私たちがやっていることは誰でも類似している。よい書物であれば、よい記述がしてあるから、大体その箇所で書物の全体を占ってもそれほど見当が外れることはない。自分の周囲には、あまり自分の同類は見つからないのに、書物の中にはたくさんの同類を見つけることが出来る。私は相手もまた自分たちと同じ考えを持っていると考えるべきだと思う。
 そのためには色々な人の考えや思考を聞いたり、読んだり、調べたりしたら良いと思う。私はピアノを幼い頃から習っていて、毎年何十回ものコンサートやコンクールに出場している。だが、もう何回もステージに出たことがあるのに、いつ立っても緊張する。足ががくがく震えたり、嫌なことばかり思いついて考えてしまう。そしてこんなにも緊張してしまう私は不安でたまらなかった。世界でただ私だけがこんなに緊張していたらどうしよう。皆はこれほど緊張しないのかな。ピアノのコンサートやコンクールに出るのはやめたほうが良いのかな。こんなことばかりをえていた。そして、ある時不安のあまり絶望的になってしまった私は、ピアノの先生に全てを打ち明けてみた。そうしたら、彼女はこう言った。
「たくさんの観客の前でピアノを弾くことは誰でも緊張すること。緊張しないピアニストは誰もいないの。私だって緊張するし、世界的に有名なピアニストだって緊張はするのよ」
と。私はこの先生の言葉を聞き、胸が弾む思いであった。実際にインターネットで調べると、有名なピアニストでも緊張のあまりバックステージで吐いてしまったりすることがたくさんあるらしい。みんなも私と同じ立場だったら私ぐらい緊張するんだ、と思うとステージに立つ恐怖感が和らいだのを覚えている。
 第二の方法としては、相手の立場になって考えることが大切である。マザーテレサ(歴史人物)は、常に相手の立場になって考え、常に愛を持ち人生を歩んでいった。彼女は発展途上国で貧しさに苦しんでいる人達に神の言葉を教えたり、日常生活品をささげたりして一生を送った。そして彼女がこれほどまで困っている人達の手足となれた理由は、やはり相手への思いやりがあり、相手の立場となって物事を考えることが出来たからである。彼女は実際「自分のことへの思い煩いでいっぱいだと、他人のことを考えるひまがなくなってしまいます」という名言を残している。彼女はパンがないものにはパンを、愛に飢えているものには愛をささげた。体中ウジだらけで道端で横たわっていた人もきれいに拭いてあげた。これらの行為は、相手への思いやりがなかったら出来る行動ではない。私もマザーテレサのように生きて行きたいと思う。困っている人がいたら、相手の気持ちを考えて手を差し伸べてあげることが出来る人になりたいと思う。
 確かに、自分の考えは自分の考え、相手の考えは相手の考え、と決め付けるのも良いと思う。人は皆違うのだし、みんな同じ考えを持つことはおかしいと思う人もいるかもしれない。だが、不安のときや悲しいとき、「私だけが・・・」と思いがちの時に、他にも自分と同じ経験をして、同じことを考えている人がいると知るだけで心が軽くなると思う。そして、相手の立場になって考えることで他人への思いやりが強くなると思う。相手と同じ考えを持つことによって人はお互いに安心できるのである(自作名言)。

   講評   ogi


 いすもさん、こんにちは。
 人間はだれも、自分が唯一で特別な存在だと考えがちですね。それは決して悪いことではありませんが、それが高じると、自分勝手な人間になったり思いあがった人間になったりします。
 自分自身をよく見つめ、他人の立場になって考えることは、私たちの人間形成において、とても重要なことですね。意見がしっかりと書けました。
 コンサートで緊張してしまう体験実例は、いすもさんらしいとても良い実例です。また、マザーテレサの歴史実例も、他人を思いやるという意見に即した、立派なものが挙げられました。自作名言をいれた最後のまとめ方もじょうずです。
 今回も素晴らしい作文が書けましたね。

    

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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