低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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見た目と中身 ローズ
ヨーロッパにおけるリンゴの栽培は「創世記」までさかのぼり、四千年を越える歴史をもっています。グリム兄弟が、「白雪姫」に毒リンゴを食べさせたときも、日本人は誰もこの果物を知りませんでした。欧米のリンゴは大衆の中で育ち、生食用、加工用、料理用と多彩な用途に分かれ、小玉でも外観が悪くても、味がよければよしとするポリシーで今日に至っています。それに対し、日本の場合は、病気見舞いのぜいたく品として出発をし、生食用一本で、ひたすら外観重視の「高級度」の道を歩いていきました。日本では、いろいろな果物を紙袋で覆って育てます。果物の葉緑素の形成を抑え、袋をはずした後の果物を鮮やかに着色させるためです。その代わり、精度は下がり、味は確実に落ちます。
私には似た話が二つある。一つは、キウイの話だ。キウイと聞いたとき、みんなはみずみずしく甘い物を想像する人もいるだろう。私が食べたのもきれいな緑色をしていてみずみずしくとてもおいしそうなキウイだった。だから、普段から果物が大好きな私はそのキウイにかぶりついた。しかし、とてもおいしそうで甘いと思っていた私は、びっくりした、そのすっぱかったことといったら尋常ではなかった。私はキウイの見た目にだまされたのだ。
二つ目は、私がバレンタイン用に作ったクッキーの話だ。私は今年クッキー作りにチャレンジした。何をしてもあきやすいタイプの妹の菫と(本当に大丈夫なのか・・・)という不安の中作った。初めて作ったクッキーはおいしそうに焼けた、しかし、作った中のひとつを食べようとして割ろうと思っても硬くてなかなか割れなかった、なんとかわったので食べたらとても硬くて、作った自分のほうがびっくりした。でも硬い割には案外おいしかったのでそのクッキーを友達に配った。それを聞いた父が、
「歯の悪い人はとてもじゃないけど食べられへんかもしれヘンな」
といった。
日本人にとって見た目とは中身や味よりも大切な物かもしれないが、私はキウイですごい目にあったので、中身や味のほうが大切だと思う。
講評 kia
日本人の「美意識」は時として中身や味を超えるものなんだね。でもやっぱり、少し見た目が悪くてもおいしい方がいいよね。
☆要約☆ 長文をよく読めているね。りんごに代表される「味より見た目」という日本人の特徴がよくわかるように抜き書きができているよ。
☆似た話☆ おいしそうな見た目のキウイを食べたら、尋常じゃないすっぱさにビックリ! というエピソードと、手作りクッキーが固かったけれど、食べてみたらおいしかったという話を書いてくれたね。自分の経験からぴったりの似た話を見つけれられたね。この調子!
☆たとえ・ことわざの引用☆ やはり、見た目より中身という話から、「花よりだんご」ということわざが使えそうだね。
☆一般化の主題☆ 日本人にとっては見た目が大事かもしれないけれど、私は中身を重視するという茜さんの意見が書けたね。
われたものばかりたくさんあつめたおせんべい。足が1本だけとれたカニなど、最近はやりの「ワケあり商品」というのは、まさに見た目より安さや味を重視するようになった消費者の賢い選択なんだろうね。そういう意味では日本人の「美意識」も少し変ってきたのかもしれません。
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