創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日1875 今日699 合計48263
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   日常の中の非日常   あほーどり

 人々が旅に出ようとするとき、何かの目的を持った意思とは別な怪しいときめきを感じる。旅立ちには独特な感情の色づけがされ、旅立ちの際にはドラマや祝祭が見られる。
 芭蕉の言葉にもあるように、昔から旅には神秘性や日常から離れるという感覚がつき物である。
 また、旅は私たちの心を開かれたものにし、新鮮な驚きは人々を誰でも「芸術家」や「詩人」になる。これは、旅によって、日常の惰性により失われた感受性を取り戻すということである。
 旅先では強く好奇心を刺激されるものである。好奇心は、普段あまりいい意味に捉えられず、それ以前の、情熱そのものがはしたないとされる。しかし、情熱こそが魂を偉大なものにする。同様に、知的好奇心や関心が地を開くのである。
 私は、非日常的な体験を大切にして生きてゆきたい。そのための方法として第一に、旅行や合宿などの機会を無駄にしないようにすることだ。
 私のサークルは春と夏の二回合宿を行っている。合宿の時にはいつも忙しくて練習に来ることができない先輩も来て、練習場もいつもより広い。去年の春の合宿には普段あまり来られないが、とてもうまい先輩が来た。その人のプレーを見て、また試合をして自分の新しいプレースタイルを見つけることができた。ほかのいろいろな人たちとの練習も確実にいい刺激となった。練習相手が決まってしまう普段の練習から変わって、やはり合宿はいい環境だと改めて感じた。
 第二の方法としては、日常の中の身近なものにも常に関心を持つことである。
 鹿児島県のある小学校では、子供たちに地域の自然や伝統芸能に積極的に触れさせる活動を行っている。この活動と、普段の伝教を組み合わせて、子供たちをより独創的にすることが目的だという。
 現在テレビ番組などで活躍中の米村でんじろうさんは、子供のころは落ちこぼれ立ったと語っている。しかし、化学実験の楽しさに引かれて、今では子供たちにもその楽しさを教えようと奮闘している。身近にあるもので実験道具を作ろうとしている彼のように、われわれも、なるべく身近にあるものへ関心を持って生きてゆくことが必要だろう。関心を持ったり、楽しいと思ったりすることは人間の知的活動を高利ルカさせるからである。
 確かに、日常生活を大切にすることも重要である。しかし、人間は生きるために生きているのではない。関心や情熱、好奇心を常に持つことによって、より充実とした人生を送ることこそが生きる目的なのである。
 歴史上、成功してきた人物はみな、情熱や信念、あるいは執着ともいえるようなものを持っていたのではないだろうか。人間が持つそのような感情こそが行動の原動力となるのである。慣れきった日常生活において、そのような感情を持つことは難しい場合が多い。また、旅に出ることも難しい場合には、日常の中で新しい体験を探すことが必要だろう。それは、たとえば、今まで入ったことのなかった店に入ってみるなどの、小さなことでもいいのだと思う。

   講評   mako

 人は毎日が平和に安定していることも望むのですが、一方で毎日の生活では味わえないような刺激が欲しいと勝手なことを思うもののようです。でも、感性を豊かにし、好奇心を持って生活するように努めることで、特別なことをしなくても、毎日をおもしろく楽しめるといいね。
 確かに旅行はいいなあと思います。できる人は、どんどんしてほしいです。わたしも学生から社会人になったときや、結婚して出産した後、今までできたことが自由にできないことをつまらなく感じた時期がありました。そういうときは「できない」ことを数えてばかりいたように思います。大きなきっかけがあったわけではありませんが、今は「できること」を見つけて喜ぶのがちょっとだけうまくなったと思っています。
 気が進まないことや興味がなかったこともやらざるをえなくなることがありますが、やってみるとそこそこ楽しかったことを思い出して、どうせやらなければいけないなら、いやいややるのはやめようと心がけています。結局自分が一番つまらなくなってしまいますから……。
 体験実例やでんじろうさんの実例がいいね。結びの段落が共感できてたいへんよかったです。
★落ちこぼれだった 
★知的活動を高利ルカ?


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)