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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自分のやり方   PINK

 どこかへ旅行がしてみたくなったとき、旅行案内記の類を見てみても、結局本当のところは自分で行って見て確かめるのが一番分かる。しかし、呼んだ案内や聞いた話が自分自身を支配し、案内記や話した人が湯に入ったり見学したりすると同じことになるおそれがある。自分の目で見て自分の足で踏んで、その見る景色や踏む大地と自分が触れ合う時の感覚を味わいたい、という人は、万人の見るものを見落としがちである代わりに、いかなる案内記にも書いていないいいものを掘り出す機会がある。我々は、安全第一のお手本どおりのやり方ではなく、自分らしいやり方で物事に取り組むべきだ。
 そのための方法として第一に、まず失敗や失態を恐れないことだ。人は誰でも失敗することを恐れ、それゆえに自分が本当にやりたいことを諦めたり、安全策に逃げたりしがちだ。失敗した分他の人より経験が増えると思えば、むしろ積極的に失敗しながら進もう、と考えることも出来るのではないだろうか。私も、数学の問題を解いているとき、どうしても公式を当てはめてみても正しい答えに辿り着かなくなったので、違った方法で強引に答えを導き出したことがある。しばらくして計算式を見てみると大抵は自分のミスに気づくのだが、このように自己流なら自己流を貫いて、最後までやり遂げようという勇気が必要なのだ。例えそのやり方が回り道となり、結果だけ見れば無駄に時間を費やしてしまったとしても、それは絶対に忘れられない記憶として私たちの中に定着する事は間違いない。私のように数学の問題であれば、公式の成り立ちを理解できるだろうし、旅で回り道をしてしまえば裏道で新しい発見があるかもしれない。
 第二の方法として、自分独自のやり方を評価してくれる社会を作ることだ。現代社会は、ある一定のラインの上を歩いてきたような人を『良い子』とみなす風習が根強く残っているように感じる。歴史的にみても、ドラマ化されて有名になっている坂本龍馬は、それまでの常識を覆し、明治維新を推進し、日本全体に多大な影響を与えた。常識という枠組みに囚われない考えを評価できる環境を作ることが必要なのだ。
 確かに、時には先人の知恵を借りることも必要だ。だがしかし、手本は所詮真似をするためにあるものであって、一人一人違った個性を生かすものではない。自分らしいやり方を大切に、チャレンジ精神を持って物事に取り組むようにしていかなければならない。

   講評   kira

 PINKさん、こんにちは。便利な世の中になって、インスタントな時代になって、私たちはとても利口だけれど知恵のない状態になっています。上手い方法は知っているけれど、あくまでもそれは習ったとおりというわけです。自分らしい方法はなかなか表に出てきません。

 失敗をおそれないことは大事です。学校は本来、間違えてみる場所のはずが、お利巧に過ごすために間違えることを恐怖する場所になっています。数学で自分の方法を貫いた勇気は、きっと次の理解につながりますね。

 間違えることをゆるす社会は大切です。間違えても次の、別の「発見」につながればそれがほんものの旅でしょう。


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