創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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どこか旅行がしてみたくなる おめか
安全な方法にも短所はある。読んだ案内書や聞いた人の話が、いつまでも頭の中に巣をくっていて、それが自分の目を隠し耳をおおう。それがためにせっかくわざわざ出かけて来た自分自身は言わば行李の中にでも押し込められたような形になり、結局案内記や話した人が湯にはいったり見物したり享楽したりすると同じような事になる、こういうふうになりたがるおそれがある。しかし曲がりなりにでも自分の目で見て自分の足で踏んで、その見る景色踏む大地と自分とが直接ぴったり触れ合う時にのみ感じ得られる鋭い感覚を味わわなければなんにもならないという人もいる。
安全なやり方ではなく、危険もあるが成長もあるやり方で物事に取り組むべきだ。
その方法として第一に、正しいやり方にこだわらないで自分にフィットするやり方を見つけることだ。例えばテスト勉強の暗記で考えてみると、ただやみくもに覚えるだけではなくて、自分が覚えやすいゴロ合わせなどを作ってみたりすると、かなり覚えることができる。少し工夫して勉強に取り組んだり、自分の趣味などと絡み合わせて覚えたりなど、自分に1番良い方法を見つけるととても良い。
第二の方法として、人に試練を与えてもらうことだ。あるときクラスでやってみたいことができて、でもそれが規則などにひっかかりそうなことだったとする。それを先生に相談してみると、きっと反対する先生も居るであろうが、自分たちの力でやってみたらどうかと言ってくれる先生もいるはずだ。自分たちがやりたいなら自分たちが、反対する周りを説得してやりたいことに取り組んでみろと、試練を与えてもらうことで、みんなは「どうすればいいのか」とか「こうしてみよう」とか色んな発想をめぐらせて、行動力というものを身につけると思う。江戸時代の職人さんたちも、主人と弟子のような関係があって、主人は弟子を立派な職人にする為に、少し仕事を任せてみて、自分はそっと見守るという試練を与え、成長させる、現代と同じ方法を使っていたのだ。
確かに、正しい方法や常識的なやり方でやっていった方が無難だし怪我をしなくて済むと思う。けれどもやり方が1つではないのなら、その1つの方法にこだわるのではなく、他のやり方も試してみてから、自分にあったやり方を見つけても損はないはずだ。自分に合ったやり方を見つけるまでとことん失敗も成功も繰り返せばいいのだ。
講評 hira
勝間和代さんによると「人は消去法でしか学べない」そうです。何かの達人はなぜそれが効果的に出来るようになったかというと、さまざまな方法を試してうまくいくいなかないを瞬時に判断できるようになるからだそうです。その意味では危険を犯して失敗しない方が危険とも言えますね。
■第一段落 要約 当為の主題
「成長」というキーワードがいいですね。
■第二段落 複数の方法一 体験実例
この方法論はいいですね。ですが、やみくもに覚えるより自分で工夫した方がいい、これは危険というよりいい方法という感じがするなあ(笑)。やみくものほうが危険のような(笑)。正しい覚え方より、危険もあるが自分にフィットする方法をさぐるということを強調するといいでしょう。自分流にやって失敗したけど、よりいい自分流を見つけたみたいなね。
■第三段落 複数の意見二 歴史実例・長文実例
これは試練という言葉に全てが集約されていて力強い意見が述べられた。江戸時代も今も試練による試行錯誤が人を成長させると言うことですよね。
■第四段落 反対意見への理解 自作名言 当為の主題
若さは特権。失敗も糧にして下さい!
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