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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   料理   ポセイドン

「ジャー。カチャカチャ。」
ぼくは、学校の家庭科室で調理実習をしている。今は用具の準備中で、調理実習で作る料理は、アスパラとにんじんのベーコン巻き焼きだ。どんなものかというと、料理名通りでアスパラとにんじんをベーコンで巻いて焼いたものだ。いつもならおかずだけ作るのに、
「今日はご飯もたきます」
と先生が言った。みんな、すい飯機でやると思っていたものだから、一人の子が先生に向かってどうやって作るのか聞いた。その質問は当然、
「先生!すい飯機で作るんですよね?」
だった。すると、先生からは予想外の答えが返って来た。
「何を言っているの。当然なべで作るに決まっているでしょう。家庭科がそんなに甘いわけないでしょう。」
家庭科室には、えー!という不満そうな声が一気に広がった。
 分担は大きく分けて六つあった。一つ目は洗う。簡単な仕事だ。なぜなら、アスパラとにんじんに付いているよごれを洗って取り除けばいいだけだから。二つ目は切る。これはアスパラとにんじんを四センチぐらいに切る仕事だ。男子はあまり好まないから、いつもどんな料理でも、切る仕事は女子がやっている。三つめは巻く。これも洗うと同じようにすごく簡単だ。にんじんとアスパラをベーコンで巻くだけで巻くだけだから。でもベーコンに油があまりなかったら、巻いた時に取れてしまうので、そういうベーコンはまくのに時間がかかる。四つ目は焼く。簡単だと言う人もいるけれど、こがさないように注意しながらちゃんと火が通っていないのもだめだから、すごく難しいとぼくは思っている。五つ目はとぐ。ただといでいるだけでいいが、やり過ぎると米が小さくなってしまっておいしくなくなるから、気を付けながらやらなければいけない仕事だ。六つ目はたく。火をつけて待てばいいことだが、ちがうクラスの人は弱火、中火、強火の三つの使い分けが出来なかったためにこがしてしまったらしい。それと、たいた後十分蒸らすのを忘れてはいけない。蒸らさないとご飯がすごくかたくなってしまう。ぼくが担当したのは、巻くととぐだった。自分はちゃんと先生の言われたことを忘れずにやったと思う。作った料理を食べてみたところ、ベーコン巻き焼きはそんなに悪くなかったけど、ご飯は最初の方はやわらかかったのに、後からまるで石をかんだかのような感じのかたさになって、すごくまずかった(たとえ)。
 「ジュー。ジュー」。
ぼくはまた家庭科室にいる。けれど最初とはちがう場面だ。何を作っているのかというとクリスマスケーキだ。ケーキの材料は班で買ったおかしや果実を用意した。自分の班はおかしだらけにしようと決まったから、もちろんのっかっているのはおかしだけだった。盛り付けるのはすごく簡単だったけど、生クリーム作りはすごく大変だった。なぜなら、ドロドロッとするまでかきまぜなければならなかったから。主にかき混ぜたのはぼくだった。かきまぜるのにうでを回して回して、回して回して、回しまくった。すると、生クリームはドロドロッとなった。うではすごく痛かったけど、とてもおいしそうでうれしかった。(前の話)
 人間にとって料理というものは、みんながうれしくなるものだ。なぜなら作った方は食べてもらっておいしいと言われたらうれしくなるし、食べた方はおいしくてうれしいからだ。(一般化の主題)
「ジャー。トン。」
今、片づけでの洗いものが終わった。(書き出しの結び)

   講評   taimu

 
 こんにちは、ポセイドンくん(ペンネーム変更したのね)。調理実習は何をつくっても楽しいものですね。そんな実習の光景をいきいきと描写した楽しい作文になりましたね。

<表現>お鍋でごはんがうまく炊けると、本当においしいのですが、うまく作るのは難しいよね。「まるで石をかんだかのような感じのかたさ」になるのもわかります(笑)芯がのこっていたのですね。

<題材>「前の話」として、以前つくったクリスマスケーキのエピソードをとりあげることができました。「回して回して、回して回して、回しまくった」と、生クリーム作りに奮闘しているポセイドンくんの姿をしっかり描写できているね。

<主題>料理という大きなテーマについて力強くまとめることができました。「みんながうれしくなるものだ」と考える根拠を述べているのがいいね。みんなの笑顔が最高の調味料というところかな(^^)。

<構成>書き出しは準備、結びでは片付け。書き出しと結びが呼応したうまい結びです。ポセイドンくんの構成は、本当に上手だね。


●すい飯機でやると思っていたものだから→すい飯器でやると思っていたのだが
●だけだから→だけだからだ(このほうが力強い)
●洗うと同じように→洗うのと同じように

全ての項目に◎、字数もクリア、文句なしの合格です。次学期は、これまでの項目とがらりとかわり大人びた文章になってくるよ。おたのしみに。

           

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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