対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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狂気 いまの
恐らく「狂気」とは、今述べたような自覚を持たない人間、あるいは、この自覚を忘れた人間の精神状態のことかもしれない。天才と狂人との差は紙一重だと、ロンブローゾは申しているわけですが、天才とは、「狂気」が持続しない狂人かも知れませんし、狂人とは「狂気」が持続している天才かも知れない。我々が正気だとうぬぼれている生活でも、よく考えてみれば、大小の「狂気」の起伏の連続である、「狂気」なくしては、生活は展開しないこともあるというのは奇妙なことだ。要は、我々は「天使になろうとして豚になりかねない」存在であることを悟り、「狂気」なくしては生活できぬ存在であることを悟るべきかもしれない。容易に陥りやすい「狂気」を避けねばならないし、他人を「狂気」に導くようなことも避けなければならない。<要約>私は、人間には狂気というものが必要だと思う。
その理由は第一に、狂気と呼べるような集中力がなければ何かを成し遂げることはできないからだ。例えば、勉強するとき。集中すると短時間でも、とても沢山の量を進めることができる。そして、よく覚えられる。良いことだらけだ。しかし、だらだらやっていると身に付かない上、まったく進まず嫌になっていくばかりだ。私の場合、勉強はそこまで嫌いでもないのだが、だらだらやっているとつまらない気持ちが増していき、やる課題が沢山残っているのを見ると、完全にやる気が失せる。そこで親の
「何だらだらしてるの!さっさとやっちゃいなさいっ!」
という声が入るともう、窓から外に放り出したくなってくる。視界にもいれたくない。集中してやると、楽しく、身に付くし早く終わる。私には、「狂気」と呼べるほどの集中力はないが、あったらいいなとはよく思う。
第二の理由としては平凡な毎日では退屈してしまうからだ。例えば10代女性のストレス発散法のデータがある。一位はカラオケ 二位は食べること 三位は長電話だった。一位は男性のデータも同じである。カラオケという個室の空間に行って大声を出すことも一種の狂気であるといえる。また、私も平凡な毎日を退屈している。私はよくまわりの物すべてをつまらないと思ってしまう。私の住む岐阜は、良いところだ。学校も他に比べてとても環境がいいと言えるだろう。親も面倒は見てくれるし、過保護ながらも自由はある。でも、毎日がつまらない。私のいる世界は小さすぎて退屈だ。もっと狂気のあるような、刺激的な世界の方が好きだ。その中でも自分の本質は見失わず、自分を保ちながらも成長していく、それが私の夢でもある。
確かに冷静に判断することも大切だ。しかし、「行動するためには、多くのことに無知でなければならない。」という名言もあるように、物事を成し遂げるにはある程度の勢いが必要で、それには「狂気」も大切な気持ちの持ち方だと私は思う。これから私は、そのときの気持ちで、勢い余って失敗することもあるが、そのときの私を受け入れて、「狂気」も上手く活用していきたいと思う。
講評 komiko
いまのちゃん、前回は私の都合で代わりの先生の指導をしっかりと受けてくれましたね。進級試験の意見文にていねいに取り組んでくれましたね。テーマに合った「体験実例」や「データ実例」に取り組めたのがいいですよ!
「要約」をバランスよくまとめることができましたね。「理由一」では「狂気と呼べるような集中力がなければ何かを成し遂げることはできないからだ。」と挙げ「体験実例」では勉強での集中力について「途中の感想」もよく考えられていますね。「理由二」では「平凡な毎日では退屈してしまうからだ。」として「データ実例」としてストレス発散を挙げてくれました。「私のいる世界は小さすぎて退屈だ。もっと狂気のあるような、刺激的な世界の方が好きだ。その中でも自分の本質は見失わず、自分を保ちながらも成長していく、それが私の夢でもある。」と、しっかりとした説得力のある「途中の感想」を書けましたね。第四段落では「反対意見への理解」「名言の引用」に続き「これからの結び」でまとめてくれました。うっかり「是非の主題」はぬけてしまったでしょうか? いまのちゃんらしい意見文が書けましたね!
いまのちゃん、進級試験合格おめでとうございます。これからも説得力のあるいまのちゃんらしい意見文の書いていきましょうね。次の電話は、三月十一日(木)です。課題は「日本人が、淡白であるかわりに(感)」を読んでの意文になります。暗唱長文の4.5.6三百字の暗唱にもチャレンジして下さい。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
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