対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日1875 今日580 合計48144
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   アイデンティティと自立   月下

 現代はアイデンティティ不定の時代である。それは初めに、近代以前は大人になることが共同体の一員に属することを意味し、元服のような単純な境目があったが、近代は大人になる過程を学校教育という長いプロセスに変えたからである。また次に、近代以前は、子供期というものは存在せず、子供はそのまま社会の集団に参加していたが、近代以降は豊かな生産力を背景にした家庭の自立に伴い、子供が社会から隔離されて家庭内で育てられるようになったからである。社会の中で自分の役割を果たすことによってアイデンティティを持てるような人間になるべきだ。
 そのためには第一に、実際の社会を体験することだ。ボランティア活動や募金活動、職業体験などをもっと積極的に行うべきだと思う。
 また、第二に、社会も、いつまでも若者を子供扱いせず、重要な役割にどんどんつけていくべきだ。エジソンは、子供のころから列車の中で新聞を作って売る仕事をするなど、自立心が旺盛だったという。それも、そういう自立を促す社会の雰囲気があったからだろう。
 確かに、世の中が複雑になると、子供という期間が長くなる傾向はある。しかし、『トランプが生きているのは、それが実際のプレーに使われているときである』という言葉もあるように、実際の社会で役立つ人間になりたい。

   講評   kira

 月下さん、こんにちは。がんばっていますね。
 昔は、ちょうど14歳くらいで元服というものがあったようです。武家では、成人になった者に烏帽子を被せたので「烏帽子祝」とも言います。これは公卿の「初冠」(ういこうぶり)にならったものだそうです。
 14、5歳といえば、今の子供たちは受験や勉強で忙しく、そういったけじめを感じる暇がないかもしれません。少年法で自ら責任をとる年齢が14歳と聞かされる程度でしょうか。自分とは何であるのか、知りたくなるのが思春期の成長過程ですね。それを、外部と関わりや摩擦なしに行ってしまうのは危険です。積極的に社会に出て、そこで生きる自分を感じたいですね。
 社会的な体験をするために、今はボランティアのような活動が推奨されています。何か自分の実体験を交えるといいね。
 エジソンのそのままの真似は出来ないまでも、優秀な発明王が勉強ばかりに猛進していたわけではないことは、示唆に富んでいます。今の子どもに必要なのは、生きる力を身につけることです。もっと冒険させることが必要なようです。


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)