創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   昔話   BOY

端的にいって、私たちは、お話を文学—文学のうちでも、文学によらず、声によって伝達される文学—と考えている。昔話は、一般大衆の文学でしたから、取り扱うテーマは、普遍的、根源的ですし、その表現形式は、簡潔でそぼくな心の持ち主にもよくわかるようになっている。語り手としても、もし、よい語り手になりたいと願うなら、たえず昔話に触れている必要があると思う。お話に興味を持つ者にとっては、昔話は、たえずそこに自分をうるおしにかえっていかなければならない泉のようなものだ。
僕は前に昔話ではないが<うさぎとかめ>という本を二種類よんだことがある。一つは、うさぎが寝過してかめが先にゴールするという普通の物語だ。二つめは、星新一が書いたちょっと変わったお話で、初めはうさぎがかめをひやかし競争することになる。スタートと同時に全速力で走りだす。ここまでは、普通の物語と変わらないのだが、次が少しおもしろい。まちぶせをしていた警察官が
「とまれ。スピード違反だ。逮捕する。」
といって飛び出してきた。うさぎは事情を説明するが
「つべこべ言うな。署まで連行する。ついてこい。」
と言われてしまいつれていかれてしまう。その間にかめはゴールしてしまう、ちなみになぜつごうよく警察官が現れたかというと前夜ひそかにカメが依頼したからである。という物語だ。僕はこの話を読んで
「過ぎたるは及ばざるがごとし」
ということわざがあるように調子にのってやりすぎると失敗をするから、やりすぎには注意しようと思った。僕が思った教訓は、知恵と金があれば恐いものなどほとんどないと思った。
他にもアリとキリギリスなどがある。アリはいつもセッセと働いているが、キリギリスはいつもなまけて遊んでいる。季節が過ぎ冬になった時キリギリスは困った。そこでアリのところに行くことにした。ここまでは普通の話と同じだが、つぎがまたおもしろい。アリはキリギリスを中に入れてやり食料をたくさんあげたのだ。ここまでしか読まないと、ただアリがやさしいだけと思う。だがアリがたくさん食料をあげた理由は、昔から働き続けてきたアリの一族の巣は食料でいっぱいになっていた。だからキリギリスに食べてもらうことによって、自分たちが住む場所を広くしたのだ。この物語からもやりすぎは、よくないなーということをまなんだ。
人間にとって昔話とは昔の人が考えた大切な事を学ぶ事が出来る勉強道具のようなものだ。僕は数々の昔話からこのことを学んだ。

   講評   takeko

 今回はインターネットで出してくれたんですね! インターネットの場合は、シールのかわりに、課題ができたと思った文のあとに、「構成」「題材」「表現」「主題」と書きこんでもらうことになりますよ。またやってみてね。
「要約」いいポイントをつかみました。
「前の話聞いた話」イソップ寓話の「うさぎとかめ」。この昔話は、たくさんの人が知っているお話ですよね。それだけに、古今東西、どんな人の心にも残る、共通のおもしろさがあるんでしょう。星新一さんのように、昔話を自分流に変えて創作する作家さんも少なくありません。有名なところでは、今人気の太宰治さんなんかそうですね。(実は先生は太宰はあまり好きでないんですが・・・^^;;)。「僕が思った教訓は、知恵と金があれば恐いものなどほとんどないと思った。」この文は「思った」が二回出てきてしまっているので、最後の「思った」を「ということだ」に変えてくださいね。
「一般化の主題」「人間にとって昔話とは昔の人が考えた大切な事を学ぶ事が出来る勉強道具のようなものだ。」なるほど。確かにそうですね。もとの「うさぎとかめ」はとてもシンプルなお話。それだけに、いろいろな面であてはまりそうですものね。


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