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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   なくてはならないもの   あまぐり

 お話は、声によって伝達される文学である。昔話はなんといっても本来語りつたえられてきたもので、語って聞かせる話のそなえなければいけない基本的な条件を満たしている。昔話が、今日では、もっぱら子供のための文学になっているのはこのためだ。語り手としても、もし、よい語り手になりたいと願うならたえず昔話に触れている必要があると私は思う。そこから話の材料が得られるからと言うだけでなく、昔話に親しむことによって、「物語」やそれを「語る」ことの意味が少しずつわかってくるように思えるからだ。そのため、昔話は絶えずそこに自分を潤しにかえっていかなければならない泉のようなものだと思う。昔話には大きな力がある(要約)
 昔話の代表格といえばももたろう、つるのおんがえし、かさじぞう、うらしま太郎、一寸法師などである。この昔話は日本人で知らない人はほぼいないだろう。ちなみに僕はこの話を何度も聞いたことがある。その中でもかさじぞうが僕の心に響いた。かさじぞうはかんたんに言うとこんな話だ。「昔々あるところに貧乏なおじいさんとおばあさんが住んでいた。(昔話のいつものパターン(笑))年の暮れにお正月の準備ができていないのでおじいさんは笠を5つ作り、町に売りに出かけた。しかし、1つも売れずおじいさんは家に戻った。その帰り道におじいさんは雪をかぶった6体のお地蔵さんがいた。かわいそうと思ったおじいさんはお地蔵様に5体に笠をかぶせてあげ、残りの一体は自分がかぶっていた手ぬぐいをかぶせた。家に帰ったおじいさんがおばあさんにこのことを話すと「う〜ん、いいことをした。」と嬉しがった。その夜は貧しい食事を口にした。すると大晦日の夜。笠や手ぬぐいをかけてあげたお地蔵さんが家にきて、ありがとう、と感謝の意を表し大量の小判や食べ物を届けてくれた。」この話を聞いた僕は「う〜ん、いい話じゃん。」と思った。つまり、おじいさんの親切さで二人ともそれから裕福に暮らしたという話である。この話を聞いて人に親切をすれば自分に帰ってくるということがわかった。つまり「良い行いをすると自分に帰ってくるということだ。」昔話では学ぶことがたくさんあった。
 他にも聞いた話なのだが「ももたろう」、この話には続きがあった。まず桃太郎を簡単に説明しよう。「昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいた。(やっぱりこのパターン(笑))ある日、おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯にいった。おばあさんが川で洗濯をしていると桃が流れてきた。(なぜ!?)なんだろうと思ったおばあさんは桃をとり、家に持って帰った。おじいさんが包丁で桃を切ると中から小さな男の子が生まれてきた。おじいさんとおばあさんは子のこの名前を桃から生まれたから桃太郎と名づけた。そのころ鬼が島という島がありそこには鬼がいた。人間に悪さをする鬼たちを怒った桃太郎はその鬼を倒しにいった。おばあさんは頑張って来い! ときび団子を持たせ鬼退治に行かせた。鬼が島への道で犬、猿、キジと出会い、ともに鬼退治をしに行くことに決めた。鬼が島に着いてからは猿、犬、キジ、一匹一匹。そしてももたろうは自分の特徴を生かし、鬼を倒すことに成功した。鬼からを小判や食べ物などをもらい悪さをしないと誓わせいつまでも桃太郎たちは幸せに暮らしたという話。そこで僕が見たテレビ番組、「トリビアの泉」。そこで桃太郎の続きをやっていた。…………桃太郎たちは幸せに暮らしました。の後、僕は驚愕の事実を知った。桃太郎に負けた鬼たちは復習しようと一人の小娘を送り込んだ。その小娘は桃太郎殺そうとやってきた。おじいさんとおばあさんのお手伝いさんとしてやってきて、おじいさんとおばあさんはすごく娘を可愛がりいっしょに暮らしていた。それから何日しても桃太郎は小娘に殺されない。なぜなのか。桃太郎と一緒に暮らしていた小娘は桃太郎に惚れてしまったのだ。惚れてしまった小娘はなぜ桃太郎を殺そうとやってきたのかと後悔した。小娘は自分の行いが許せなくなり自殺を図ったのだ! この話では最初に協力することの大切さを教えてくれるが、隠されている後半では悪いことをしたら自分にもかえってくる。ということである。やはり昔話にはひとつひとつ深い意味があったのだ。
 昔話というものはひとつひとつに大切な意味がある。作者は自分が伝えたいことを昔話に描き、読者に読んでもらい自分が伝えたいメッセージを受け取って欲しいのである。桃太郎。かさ地蔵。これらの話や他の話にも作者のメッセージが描いてあるのである。われわれ読者はそのメッセージを読み取り、それを生かした行動を起こしていきたいものである。つまり、昔話を聞くことによって知らず知らずのうちに道徳観などを学んでいく。日本人にとって昔話とは良い生き方を教えてくれるものであり、人間としても良い人になっていくためには必要であり、いろいろなことを教えてくれる昔話は日本人にとって、いや、人間にとってなくてはならないものである。

   講評   jun

 要約は、昔話に親しむことがなぜ必要なのかというポイントをしっかりおさえて、うまくまとめました。
 似た話は、あまぐり君の心に印象深く残っているかさじぞうの話を紹介することができました。何度も聞いた話だからこそ、わかりやすくあらすじをまとめることができるのですね。
 桃太郎に続きの話があったとは知りませんでした。前半だけではなく、後半にも深い意味があったとは驚きました。
 結びは、昔話の意義について自分の言葉で表現することができました。昔話にはそれぞれメッセージが込められていて、人間が人間として正しく生きていくためのヒントが隠されているのでしょう。だからこそ、語り継がれてきた昔話を大切に引き継いでいきたいですね。

▲最後の一文は「……であり、……であり、……である。」というように「…あり、」が二つ続いてしまったので、文を二つに分けるなど工夫をしてみましょう。

★今回も2000字を突破しました。立派です。毎回楽しみながら書いているように見えますよ。
                             

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