低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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ザ・給食そうだつ戦 かひれ
「じゃんけんぽいっ!」
「うおー、負けたー。先生、太るぞ!」
「ええっ、何で?じゃんけんは正式な戦いだよ!」
給食の前に、今日もにぎやかな(ときにうるさい)会話がひびきます。私の学校の給食は、お弁当式ではなく、学校が出してくれる給食式です。クラスでは、給食のことでよくもめるのです。
そのもめごとの内容は、というと、給食がおいしいとかおいしくないとか、デザートの横取りとかではなく、とてもバカらしいことなのです。
この話はつい最近のできごとです。私のクラスの五人の悪ガキのうちの一人レイジ(つうしょうゴリラ)が中心となる話です。ある日のこんだてに枝豆がありました。レイジは「枝豆を百個食べる」というまるで大食い選手のような目標をたて、お皿いっぱいに枝豆を入れました。が、すべての枝豆を殻から出したところで、給食時間が終わってしまい、給食の残飯入れが枝豆だらけになってしまいました。もちろん、この後レイジは先生からこっぴどく怒られました。
ところで、給食は昔からあったのでしょうか。私は母にインタビューしてみました。母は、私の学校の給食試食会(ある意味つまみ食い)に参加したとき、献立が自分の小学校時代とあまりにちがっていたので、かなりおどろいたそうです。そのころは、ご飯は全然出てこなくて、いつもおいしくないパンで、今はビンの牛乳が、三角の紙パックだったそうです。
いろいろトラブルがたえない給食の時間ですが、モメごとがあってこそ、人と人がふれあえる時間なのだなあ、とクラスがえを前にしみじみ思いました。
講評 ouma
こんにちは、エリザベスさん。
じわじわと春の予感がしてきましたね。暖かい日が増えてきて、桜のつぼみがふくらんできていることでしょう。楽しみですね。
今回の給食の時間のクラスのドタバタ話、とても面白く、最後にしんみり、いい作文に出来上がりましたね。
給食のときのにぎやかな会話で書き出しを始めていて、楽しい工夫ができています。
今回も「です」「ます」を上手に使って、文章の流れにいいテンポが付いています。本当に楽しそうな時間ですね。
「〜まるで大食い選手のような目標をたて、〜」のところは、面白いたとえが使えました。
「ところで、給食は昔からあったのでしょうか。私は母にインタビューしてみました。」のところは、お母さんから聞いた話を、かっこいい書き方で読み手を引き付けることができています。ここは本当にいい文です。
最後の一文は、楽しませるばかりでなく、最後に読み手をちょっとしんみりさせるという上級者のテクニックがさえています。クラスがえが近付いてきてさびしいエリザベスさんの気持ちもよく伝わります。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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