創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   端的にいって、私たちは(感)   コッペパン

 私たちは、お話を文学と考えている。語り手が声によって表現し、聞き手ともども楽しむことだといってもよい。文学的に価値のある作品とは、「私たちの心を楽しませ、人間について私たちの理解を助けてくれるもの」と、表現しておく。昔話は何と言っても本来つたえられてきたものなので、語って聞かせる基本的な条件を満たしている。とり扱うテーマは、普遍的、根源的で簡潔でそぼくな心の心の持ち主にもよくわかるようになっている。昔話の中には、人間が物語を生み出し、それを支えてきた心の動きや力のもとが内蔵されている。子どもの時代に少しも昔話にふれることなく育ったら文学を味わい楽しむために必要な、何か非常に大切な要素が欠けおちてしまうのではないか。お話に興味をもつ者にとっては、昔話はたえずここに自分をうるおしにかえっていかなければならない泉のようなものだと思う。<要約>
 幼少の頃母から童話や昔話を毎日のように読み聞かせをしてもらった。自分では読み聞かせをしてもらったことはまったく覚えていないが母はこういっていた。でも昔話の内容はよく覚えている。だからやっぱり読み聞かせはしてもらっていたのだろう。おぼえているのは、「浦島太郎」「舌切り雀」「おむすびころり」「赤ずきんちゃん」「桃太郎」「鶴の恩返し」「かさじぞう」などの話をよく読んでもらった。例えば「浦島太郎」の話は、ある日カメがいじめられていた。浦島太郎はカメを助けてあげて、そのお礼に竜宮城へ連れていってくれた。情けは人のためならず巡り巡って福来るだ。<ことわざ>時が過ぎ浦島太郎が浜へ帰る時おとひめから玉手箱をもらって家に帰った。おとひめに玉手箱を開けてはいけないといわれてもらったが何百年も過ぎて知り合いもだれもいないことに気づいた浦島太郎は玉手箱を開けてしまった。中から煙が出てきて気がついたらおじいさんになっていた。この最後になった意味が今考えるとなぞは深まるばかりだ。
 他の話についても考えて見た。「舌切り雀」は、おじいさんは森でケガをした雀を助け、食事や踊りを見せてもらって、おみやげまで雀からもらった。欲がないおじいさんは大きいつづらと小さいつづらを出されたが小さいつづらをもらった。家の帰りつづらをあけたら宝物が入っていた。雀の舌を切ったおばあさんは欲張りなのでおおきいつづらのお土産をもらったが中身はおばけだった。この話の教訓は助けたら必ずいいことがある。しかしいじめたり、欲張ったりしてはいけないということが書いてある。「桃太郎」は助けろ。「おむすびころり」は欲張るな。「笠じぞう」も「鶴の恩返し」も助けろといっている。浦島太郎も助けろといっている。昔話は、困っているる人がいたら助けろという話が多いことに気がついた。
 人間にとって昔話とは、その中に人生の教訓が含まれている。〈一般化の主題〉助ける話が多く、行いによって良いことがあったり悪いことがあったりする。そして口から口へと伝えられた話なので、話が追加されたり、無くなったりして内容が変わってきていると考えられる。それとなく聞いた昔話が大きな力を身につけている。知らないところで多くの文学を学んでいるしあまり役に立たないように感じられるが実は生き方や考え方のバックボーンとなる。

   講評   nikoro

 昔話や童話は、実は深い教訓や暗号のようなものが隠されていることが多いようです。西洋のグリム童話のようなものはどちらかというと後者で、日本の昔話は人生訓が示唆されているものが多いといってもいいでしょうか。
 幼い頃に読み聞かせをしてもらった昔話や童話に思いをめぐらせて、いろんなことを考えつつ、簡潔で無駄のない良い文章の感想文が書けました。
 要約、ばっちりです。どんどん重要な文章の選択が上達していて、その向上の速さにびっくりしています。「ことわざ」、浦島の話はまさに「情けは人のためならず」にぴったりでしたね。
 たしかに、人助けの話が多いのは日本の昔話の特徴ですね。そして行動が必ずめぐりめぐって自分にかえってくることもしかりです。ここから、日本人の特性について考えることもできそうですね。
 また、浦島太郎が玉手箱を開けると白髪の老人になったことの解釈には、いろいろな説があるようです。調べてみるのも興味深いですし、自分で自由に想像してみるともっと面白いかも知れません。大樹君の解釈をぜひ聞いてみたいです。
 「それとなく聞いた昔話が(自分の中で)大きな力を身につけている」というのが、今回、最も目を引いた文章でした。いつも、はっとさせられる感性のひらめきを見せてくれるので、読むのが楽しみです。文章もどんどん研ぎ澄まされてきています。


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