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　　　「道」　　　あまぐり

　私が市場へゆく道は、人間のふみならした道だ。ところが、その道は最近アスファルトがしかれてしまった。夏の日など，カゴをさげて歩いていると、むんむんして照りかえしがきつい。それに何ともふぜいがなくなった。昔のみちにはいろいろなものがあった。しゃれた石、雑草の可憐な花、鳥の羽。そんなものに心をとめながら、こどもは楽しみながら歩くのであった。だからといって昔の舗装されてない道の方が断然良い。ということではない。もちろん干そうされた道も場合によっては大切である。ほこりをあびせかけられる街道筋の家など気の毒で見られない。だが、道が一番道らしいのは、人間の暮らしをあたたかに支え、いろいろなものを発見することのできるふみしめられた道である。この事だけは忘れてはならない。（要約）
　昔の道は土で出来ていた。土の道だちいろいろなことができる。裸足で駆け回ったり、端っこに咲いている花を見ながら歩いたり、石蹴りをしながら歩くことが出来た。学校の通学路などでも土の道では面白いことがたくさん出来たのではないか。前日に雨が降りぬかるんだ土の中を歩き登校する。泥だらけにはなるが子供にはそれが楽しくてたまらない。他にもひっそりと誰も見ていないところで落とし穴を作り、悪ふざけをすることも出来た。そのため、学校の通学路は毎日楽しかっただろう。他には土の道で思いっきり走って転んでも土が衝撃を吸収してくれるため少量の怪我で済むだろう。アスファルトでそのようなことをしたら骨が折れてしまうほどの大怪我になってしまう。そのため土の道のほうが人間にとって良いという風にとれる。
　だからといって、今の道が悪いというのでは無い。アスファルトで舗装された今の道は土の道よりも車で走りやすいし、自分自身も石ころが転がっている道でランニングするよりも舗装された道で走ったほうが走りやすい。だが、そこで土の道の方が走りにくくとも、土の道の方が衝撃を吸収してくれるため、足へのダメージが少ない。今のアスファルトでは衝撃を吸収してくれないため足が痛みやすくなり、走っているだけで足などに病を抱えてしまうことが多い。他には、もし、災害が起きた時。土の道だと舗装されていないため避難に支障をきたす。さらに救助活動にもゴツゴツとした道だとはかどらない。一方のアスファルト。アスファルトだと十分に舗装されているため避難活動に支障をきたさず、救助活動も十分に行うことが出来る。十分にアスファルトもいいところが沢山あるのだが、やはり土の道の方がいいと僕は思った。最近では「ゲーム機」というものが沢山出ている。その理由はなぜか。昔では道で水をためて遊んだり、落とし穴を作って（笑）遊んだり、いろいろと遊ぶものがあった。だが、現代化が進んでいる今では道にアスファルトも敷き詰め、子供たちの遊び場がなくなってきているのだ。遊び場が無い今では子供たちの純粋な心も失われ始め、殺人事件などが頻繁に起きているのではないか。さらに現代化が進むことによってお金がかかるし、二酸化炭素を排出し、今進んでいる地球温暖化もさらに進行させることになってしまう。道は単純なものではない。深く考えなくては将来の世界が危ういところだろう。
　道というのは本当に考えなくてはならないことのひとつであろう。僕は現代化が進んでいる社会の中で不満なことが沢山ある。今の総理が言っていた二酸化炭素削減計画。そのようなものは二酸化炭素を減らすことを視野にいれずにまず、日本のおかしなところや、危ないところなどを議論しあっていけたら自然に二酸化炭素というものは減っていくであろう。今、アスファルトを回収し、土の道にするというのは無理があるし、現代社会になれている人間にとって支障をきたす。道だけでも何か工夫して変えていければ人間にとっていいことばかりとはいえないが悪いことはどんどんなくなっていき、良いことがどんどん増えていくだろう。そして日本人の純粋な心を取り戻し、もっと暮らしやすい世界になるだろう。

　　　講評　　　jun

　今回も大作ですね。毎回、本当によくがんばっていますね。
　あまぐり君の要約はいつもわかりやすくてとてもいいですよ。筆者の言いたいことがよく伝わってきます。
　要約の後は、土の道の良さについて、例を挙げながら考えることができました。先生が子供のころは、まだ土の道がたくさん残っていました。道端にタンポポやスミレの花が咲いていたり、雨の日には水たまりができたりして、アスファルトの道では味わえない楽しさがありました。
　次の段落では、舗装された道と土の道とを比べてみることができました。遊び場がないからゲームに没頭する子供たち。そんな子供たちから純粋な心が失われつつあるという指摘は鋭いですね。
　現実的にはなかなかむずかしいかもしれませんが、道を変えることによって日本人の心も変わるという点はそのとおりだと思います。日本人特有の純粋な心を取り戻し、それを世界に広げていかれたらいいですね。