国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自己主張   ゆうたん

 香港の人は何より語学ができるという認識が、日本人とずいぶんかけ離れている。日本人は恥ずかしいという理由もあるだろうが、もし「話せます」と答えた場合、その責任を自分が取らされたうえ理解できなかったらどうしようという不安が、一瞬、脳裏をかすめる。これが日本流の「謙譲の美徳」なのである。語学が堪能でなければ給料のいい仕事にはありつけないし、語学をのみならず、自己PRの上手にできない人間は、出世も望めないという社会の仕組みが出来上がっている。どうも人は一人の人間のイメージをひとつに固定したがるものらしい。私は、日本人はもっと自分をアピールしていくべきだと思う。
 その理由は第一に、自分をアピールしないと相手にわかってもらえないからだ。クラスの話し合いの場では、自分の意見を言う人と言わない人がはっきりと分かれる。私は、そんなに前に出て意見を言う人ではない。私が所属する吹奏楽部ではよくミーティングを行う。新曲、演奏会での演出、司会など様々なことを話し合って決める。先日、定期演奏会に向けての新しい曲を決めることになった。まずは、やりたい曲をたくさん出していった。私はやりたいと思っていた曲がちゃんとあり、「今日はちゃんと言おう」と決めていた。しかし、出てきた曲は皆に人気の最近の曲ばかりで私も嫌いなわけではないが、ちょっと前の曲で好きな曲でやりたいものがあった。でも、話し合いは全体的に最近の曲ばかりの意見が多くなっていた。ここで私が考えていた曲を出しても、やりたいと思う人は少ないだろう、と思って結局意見を出すことができなかった。多数決で決めた結果、皆に人気の最近の曲に決まってしまった。私は終わってから意見をちゃんと出しておけば良かったと後悔した。
 第二の理由として、自分をアピールすることで自身が成長するからだ。私は小学生の頃、よく昼休みなどに校庭に出て友達と縄跳びをやっていた。私は二重跳びが苦手で連続2,3回しか跳べなかった。昼休み、いつものように友達と縄跳びをしていた。私は苦手な二重跳びにジャンプ台を使って挑戦していた。さすがに、ジャンプ台を使えば10回ほどは跳べていたと思う。私が二重跳びに挑戦していると、私と同じように二重跳びが苦手な友達が私を褒めてくれた。私は「ジャンプ台使ったからだよ」と言えば良かったのだが、つい「できるようになった」と言ってしまった。その日私はジャンプ台なしでもできるようにするために、家に帰ってから必死で二重跳びの練習をした。様々な練習方法で1週間ほど練習すると、2,3回だったのが10回近くまで跳べるようになった。つい言ってしまった言葉ではあったが、それによって私は成長できたのだと思う。データによると、仕事の目的を収入と答えた30代が75%となっている。やはり自己アピールをしている人は少ないのだ。もっと自分の能力を生かしていくべきだ。
 確かに、謙虚さが必要な時もある。しかし、「短所をなくすいちばん良い方法は、今ある長所を伸ばすことである」という名言もあるように、自己アピールをすることで良い面は認めてもらい、能力を高められる。だから、日本人はもっと自己主張をするべきだと思う。

   講評   onopi

 第一段落で、日本人はもっと自己アピールをするべきだという是非の主題を書いてくれました。(語学が堪能でなければ〜の文の前に【香港では】という言葉を入れましょう。)その後、第二・第三段落とそう考える理由とそのもととなる実例を書くことができています。一つ目は自己アピールつまりは自己主張をしなければ相手に理解してもらえないからということ、二つ目は自分の成長のためにという理由をあげてくれました。自己主張をしなければ、自分の意見を取り上げてもらうことはできません。いつか自分のことをわかってくれる人が現れるというわけにはいきませんよね。現実問題として自己主張は周りとのかねあいがあるので難しい場合があることは確かです。しかし「後悔先に立たず」です。主張する前にあきらめてしまうのは自分のためにもよくないと思います。また言ってしまって「しまった。」と思うことも多いですね。しかしそこで、それを自分を高めていくために利用できるのであれば、それもまたいいことだと思います。最後の段落で反対意見への理解を示した後、名言を引用して自分の意見をまとめることができていました。

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