国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日1129 今日1528 合計8549
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   料理は味+見た目+作った人の思いが大切   きらり

「男子は話してないでたまマヨ作ってよー。」
Mちゃんが本気でおこって、びちょびちょのタオルを男子に向かって投げた。はぁとため息をついてMちゃんはすばやく作業を始めた。
今日は調理実習。作るものはサンドイッチ。今まで野菜いため、スクランブルエッグなどいろいろな料理を家庭科の時間に作ってきた。
一番心に残っているのは、五年生のときに作ったサンドイッチだ。サンドイッチは私もみんなも大好きだった。
 ある家庭科の時間、先生がいいことを言いだした。
「みなさん、今度の調理実習の時間はやりたいとさわいでいたクレープを作ります。」
「イェーイ。先生サイコー。ヒューヒュー。」
などどいう声があちこちから聞こえた。私もすごく喜んだ。楽しみで楽しみで仕方がなかった。私の班ではチョコバナナアイスクレープを作ることになった。みんなその日が待ちどおしかった。次の日思わぬことがあった。
「みなさん、今度の調理実習はクレープを作るとお伝えしましたが、クレープはむずかしいのでサンドイッチにしました。」
「はあ、意味分かんねえし。作りたくねー。」
などと反発する人が多かった。私も心の中でどうしてかなあと思った。しばらくざわざわしていたけれど、やっともとどおりになりそれぞれの班でどんなサンドイッチにするか話し合った。私の班のリーダーはクラスで一番料理上手のMちゃんだ。
「やっぱたまマヨでしょう。それからチョコとか。でも盛りつけは赤、緑、黄があるようにするから、ミニトマトとレタスかなあ。いいと思う人—。」
七人全員の手が上がった。
「じゃあそうしよう。マカロニも食べたいからマカロニもね。よし決まり。そうそう家に紅茶のパックいっぱいあるから持ってくるね。
がんばって作ろう。」
まるでお料理研究家のように発想が早い。M
ちゃんのおかげで話し合いがすぐに終わった。
 調理実習は五、六時間目。軽めに給食を食べた。Mちゃんはかなり気合いが入っているようだった。まずたまご四個とマカロニを同じなべでゆでた。これはエコらしい。そしてMちゃんがすばやくレタスをちぎって洗う。私はサンドイッチ用パンを切っていた。全部切り終わるとMちゃんがキャーとさわいだ。「パンは切っちゃだめだよ。パンの上に具をのせて、その上にもう一枚パンをのせてから切るんだよ。」
あーあと男子に言われた。Yちゃんは、
「いいじゃん、四種類作れて。」
なるほど。Yちゃんはいつもプラス思考だ。
ということで予定変更。たまマヨとチョコとマカロニとたまマヨプラスレタスにした。私はすごく助かったと思ってドキドキが止まらなかった。みんな無言でパンに具をのせていく。盛りつけも完ぺき。しかも大量だ。
「C班できました。いただきまーす。」
私の班は他の班とちがい、四種類のサンドイッチ。おいしいし、楽しいし、多いし、とてもいいサンドイッチだった。班のみんなで作るのは一人で作ったものよりおいしかったような気がした。
 お母さんが高校生のときの調理実習の話をしてくれた。グラタンを作ったそうだ。ホワイトソースを作るとき、失敗したそうだ。少しずつ混ぜてから火にかけなければいけないのに、火にかけてから混ぜてしまって、とろとろでなくダマになってしまったそうだ。すごくまずかったらしい。私もホワイトソースを作るときには注意しようと思った。
人間にとって料理とは、味と見た目と作った人の気持ちが大切である。一生けんめい作ったり協力して作ったりしたものは、いっそうおいしくなるのだ。
「おれたちの作ったたまマヨおいしいぜー。」
Mちゃんは男子もがんばったとささやいた。

   講評   arare


 中学生になるのが楽しみですね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)