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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   一歩踏み出す   なまず大使

 「我こそは日本語が達者である。」と胸を張ってたくさんの香港人が押しかけた。実際にはほとんどの人が「コンニーチワ、サヨナーラ」といった挨拶程度しか日本語を話すことができなかった。もし日本人が、「あなたは英語が話せますか」と問われたら、たいがいの人は「少しだけ」と答えるであろう。考えてみると、日本には、個人の姫たる才能をできるだけ伸ばさないようにする基盤があることに気がついた。私は、人間としてはっきりとした意見を話せる人のほうが良いと考える。(構成図)(要約)(是非の主題)
 その理由は第一に、はっきりとした意見を話さない人は信用ができないからだ。私も、そのような場面はたくさん見てきた。この文章にもでてきた「英語が話せる人」など聞いてみると、やはり「少しだけ」という人はいた。その人は、実際クラスでは英語がトップクラスであり、英語がだいぶ話せていてすごいと私は思っている。では、なぜ少しだけというのだろうか。私は、考えた結果、自分に自信がないのではないかと思う。または、「話せる」という発言に責任を感じすぎている。逆に言えば、香港の人々はそんなことは無視をしている。本音をはっきり話している。これは、ある面から言うとあまり良くないことに思える。しかし、人間は自然な流れでいけば良いのではないのだろうか。なんで、本音を言わずに自分を自分で駄目にしてしまうのだろう。その面で考えて見ると、はっきりとした意見を話すことは重要でもある。(複数の理由)
 第二に、自分自身の成長がなくなってしまうからだ。日本人は、はっきりとした意見を話さない。つまり、とても顕著で控えめな性格の人が多いのである。だから、今一歩踏み出す勇気がない人が多い。例えば、クラスの委員などを決めるときなども自分から、
「絶対オレがやる。」
なんていう友達は中々いないだろう。でも、中には心の中で実はやりたいと思っている人もいると思う。だから、ストレスなどにも関係してくるのではないだろうか。実際、やりたいことを頭の中で考えているのに実行につながらない。「顕著」を大切にする。しかし、どう考えても顕著すぎるのである。顕著すぎる、それは、自分の可能性を破壊してしまうことであると思う。1997年の朝日新聞社のデーターによると30代の仕事の目的は収入が72%、いきがいが16%。60代の仕事の目的は収入39%、生きがい45%。昔の人はまだ生きがいで仕事をしていたが、最近の人の大半が収入のために働いているというのがデーターから分かる。きっと、収入のためだと考えてしまって自分の本来の力が出し切れていない。これが、最近の日本人にある傾向なのだとデーターからも分かる。(データー実例)
 確かに、顕著な心も重要である。しかし、「人間は勇気を出さなければ始まらない。」という名言があるように、一歩踏み出すことも大事だと思う。それは、自分の成長や自分の可能性を大いに活かせるからだ。さらに、マイナスな面では、仕事が楽しくないなどのストレスにもかかわってしまう。日本人は、もっと自分の可能性を出し切ったほうが良いと思う。だから、私は人間としてはっきり意見を話せる人のほうが良いと思う。私は、学校ではある程度の控えめな態度とはっきりとしたところを区別しながら今日も、学校に通う。(是非の主題)(名言の引用)(反対意見への理解)

   講評   kaki

【1段落目】
「私は、人間としてはっきりとした意見を話せる人のほうが良いと考える」と自分の意見がきちんと述べられました。できれば、この文章の中に「日本人」という言葉を入れてみよう。
【2段落目】
「はっきりとした意見を話さない人は信用ができないからだ」と1つ目の理由が挙げられました。長文に出てくる同じ場面をクラスの状況と照らし合わせて、例を挙げたところが、とてもよかったです。
本当は英語ができるのに、「少しだけ」と答える人の心理を「自分に自信がないのではないかと思う。または、『話せる』という発言に責任を感じすぎている」と、分析したところがおもしろい。
「なんで、本音を言わずに自分を自分で駄目にしてしまうのだろう」の部分を「本音を言わず、ごまかしたままでは、相手に真意を伝えることができず、結局、信用してもらえないことになってしまう」としてみたらどうでしょう。そうすると「……話さない人は信用ができないからだ」という理由の文とのつながりがよくなります。
【3段落目】
「自分自身の成長がなくなってしまうからだ」と2つ目の理由も挙げられました。このあとに、日本人特有の性格を書いて、委員選出という身近な話題を入れたところがとてもわかりやすかったです。データ実例の入れ方もGood!
【4段落目】
そうは言っても日本人の謙虚さも、大切なことです。そのことに触れながら、名言を入れて、最後に自分の意見に戻ることができました。結びの文もおもしろい。

※「顕著」→「謙虚」


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