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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   一等賞記念日   クローバー

「よかったね。」
三位になったお友達に悔しそうに言われた。私は、今年の運動会の障害物競走で一位になったのだ。色々なところで一位になることはあったけれど、かけっこが苦手な私が運動会で一位になったのは初めてだったから、とっても嬉しかった。え、本当に私?という気持ちが最初は強くて、よく分からない気持ちだったが、最高だった。 
 4年生までは徒競走だったけれど、5,6年生は障害物競走だ。走るのが遅い私には、絶好のチャンス。学級会の話し合いを参考に先生方が決めたレースは、ゴム飛び、玉入れ、網くぐりだった。チャンスと思っていたのだが、背の低い私には不利な玉入れがメインだった。体育の時間の練習では、いつもビリの方で、がっかりしていた。そして、予行演習になった。なんと奇跡的に三位!私はその時もっとがんばろうと決めた。運動会の前日、家の廊下に突っ張りぼうを張り、幼稚園の頃祖母が作ってくれたお手玉を引っ張り出してきて練習した。もっと練習したかったけれど、母が
「ちゃんと寝ないと明日がんばれないわよ。」
というので、しぶしぶ布団に入った。興奮してなかなか眠れなかった。そして、次の日も早く目が覚めてしまったので、また死に物狂いで練習した。そして、いよいよ本番だ。父は会社を休んで、応援に来てくれた。
「よーい…どん!」
私は思い切り走って、玉を慎重に投げた。なんと、特訓の成果か玉は一発でかごに入った。でももう一人、一発で入ったお友達がいて、その子と私はほぼ同時に網の前に着いた。その子が網をくぐろうと網をめくりあげたとき、私はそれを利用して網に一足先に入り、最後は猛ダッシュしてゴール!でもその子は私より走るのが速くて、追い上げてきていたから、負けたかな、と思った。キョロキョロしていたら、審判の先生が
「あの子が一番であっちの子が二番ね。」
とお姉さんに指示しているのが見えた。どっちなんだろう、と心臓が止まりそうなぐらいドキドキした。私の頭は初めての一番?という期待の気持ちと負けただろうという悔しい重いがうずをまいていた。でもその時1番のゼッケンをつけたお姉さんが私の方に来てくれた。私はまるでママを見つけた赤ちゃんの様に目が輝いていたと思う。初めて一位を体験した運動会、私の白組は負けてしまったけれど、大きな勝利を勝ち取った気持ちが心の中にあった。そして、努力すると報われることがわかった。私は、一番になることが好きだ。「一番」は、一番になった人を嬉しい気持ちにさせてくれるし、一番になれなかった人に次はがんばるぞという気持ちをおこしてくれる。私は「一番になること」よりも「一番になれるように努力すること」のほうが大事だと思っている。努力して結果も出せた日。この日は、私にとって絶対に忘れられない一等賞記念日になった。
 でも、努力がまったく報われなかったこともある。それは一年生の運動会のときだ。そのときは、前日どころではなく、一週間前の土日に近くの公園で父母にお願いしてかけっこの練習をした。いつも出遅れてしまうスタートは、父にアドバイスをもらって低い姿勢で走り出したり、母と一緒に競争するように走ったり、自分に出来ることを全部やった。でも結果はビリ。
「がんばった結果だからしょうがない。」
と父母は笑って言ったが、私はしょんぼり。そのとき、私は赤組で勝った。徒競走でびりだったけれど、最後にはすがすがしい気持ちだった。
 どうせ出来ないよ、と思ってあきらめるより、とにかく自分なりに努力することが大事だ。どんなことでも一生懸命取り組めば、必ず結果が出ると思う。『継続は力なり』何事にも気を抜かず、がんばり続ける人になりたい。

   講評   hoemi

ステキな一等賞記念日ですね。がんばることの大切さを改めてかみしめることのできる内容でした。
読解問題もしっかり取り組むことができましたね!

*この一等賞記念日は作文の丘からのみの送信ですか、それともネット作文コンクールのページからも送信してくれましたか?今までの応募作品の結果の中に入っていないので心配になりました。もしネット作文コンクールのページから送信していなければ送信してください。送信方法はhttps://www.mori7.info/conc/を参照してください(言葉の森新聞3.4 週号にも掲載されています)。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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