創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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シーソー こゆき
もし日本人が、「あなたは英語が話せますか」と問われたら、たいがいの人は「少しだけ」と答えるであろう。恥ずかしいという理由もあるだろうが、もし「話せます」と答えた場合、その責任を自分が取らされたうえ、理解できなかったらどうしようという不安が、一瞬、脳裏をかすめるからである。そこで、「まぁ、そこそこ話せるかな」と内心自負している人も、「少しだけ」と答えておく。その方が無難である。これが日本流「謙譲の美徳」なのである。人は一人の人間のイメージを一つに固定したがるものらしい。自分がよく認識していると思っていた人間の意外な側面を発見した時、たいがい戸惑って、その挙句「あなたらしくない」という言葉で自分の馴染みの枠に戻そうとする。人は、自分の立場を確保するために他人を型にはめたがろ、そのつくられた型からはみ出て「打たれるくい」にならないよう、自分自身は「謙譲の美徳」を利用する。<要約>日本人は、今の謙虚さを大事にすると共に、自己アピールもどんどんするべきだと思う。<是非の主題>
その理由は第一に、それぞれでいいところがあるからだ。たとえば分からない問題に出会った時、謙虚な人は、「人に聞けばいい」という姿勢を持っている。それに比べて、自己アピールが強い人は、「自分ならできる!」と、できもしないことに挑戦してしまう。人に聞く、という姿勢を持っていないからだ。そういう姿勢を持っているのは、謙虚な人だと私は思う。逆に、謙虚過ぎると、自分を卑下しすぎてしまう。「自分ではできない」と、可能性をつぶしてしまうのだ。しかし、自己アピールが強い人は、いつでも自分を高く見て、「自分はできる」と挑戦し、可能性というドア<例え>を開くことができるのである。私は、ある先生達の話を聞いたことがある。ラーメン屋に行った時一人の先生が、もう一人の先生に難しい問題を出したそうだ。その先生は、その問題をずっと見つめて必死に解いた。そして、とっくにラーメンがのびる一時間後に答えをだしたそうだ。私はその話を聞いたとき、その先生は挑戦してあきらめないという、普通の人はあまり持っていないものをもっているんだなぁ、とおもった。<第一の理由>
その理由は第二に、自分が成長するうえで、どちらも大切だからだ。まず、自己アピールをすることは、自分の能力を他の人に見せ、自分の能力の向上につながる。そして、自分の世界を広げることができる。また、謙虚さを持つ事によって、自分と一緒に励ましあい、一緒に努力し涙できる仲間をつくることができる。その仲間をつくることは、謙虚さがないとなかなかできない宝物だと私は思う。
たしかに、自己アピールは自分を高めるとめに必要で、また謙虚さは人との交流を深めるのにとても大切だ。<反対意見の理解>しかし、短所をなくす一番よい方法は、今ある長所をのばすことである、という名言があるように自分のよいところをアピールし、また、人間は強くなるほど素直になれる、という名言があるように、強さと謙虚さは隣り合わせだということを忘れてはいけない<名言の引用>。そして、シーソーのように、時と場合を考えて、ゆらゆらと両方に傾く柔軟さも必要なのだと私は思った<是非の主題>。
講評 koni
【複数の理由・構成図】 複数の理由を挙げることができました。
【データ実例・長文実例】 1つ目の理由の後の実例は、具体的でわかりやすいですね。ラーメン屋で1時間も問題を解いた人の話は感動的です。自己アピールが良い方に進んでいったんだね。謙虚さか自己主張かどちらか1つに絞る問題でもなく、どちらも私達にとって必要なものだものね。そのことがよく説明できているよ。
【名言の引用】 よくできています。「強さと謙虚さは隣り合わせ」というところが特にいいね。
【是非の主題・反対意見への理解】 1番大事なことは、「柔軟さ」だということを主張することができました。とてもよいまとめです。
★知っている熟語を使うように意識しよう。例「自己アピールもどんどん→自己アピールも積極的に」
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