国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   独創と模倣   あほーどり

 先進国と途上国における経済の最も重要な差は、途上国は物まねができるが、先進国は自ら創造しなければならないということだ。日本やアジア諸国も真似や安い労働力を駆使して成長してきたが、現在の日本においては、これらのよい条件はなくなってしまった。
 子供たちの教育面においても先進国に追いつくことを目的とし、知識を詰め込む方法をとってきた。しかし、その代わりに生徒の独創性を育てる役割はおざなりになっていた。
 また、多くの教師はまだ自分が教えていないことを発言することを嫌う。できる生徒の好奇心を押さえ込むのではなく、一人ひとりの能力に応じて教師が対応をすべきなのである。平等な教育をしようとするあまり、独創的な人材を摘み取ってはならない。
 日本は欧米のあとを追うのをやめ、独創性になるべきだ。そのための方法としては第一に、失敗を恐れずに挑戦することである。
 私は中学校に上がると卓球部に入部した。部には先輩がたくさんいて、私は彼らのまねをすることによって上達した。しかし、高校にあがると、先輩は一人もいなかった。私はそこで始めてまねをすることをやめて独自のスタイルを探していった。手本とすべき相手もいなく、自分のイメージ道理には行かないことのほうが多かった。しかし、練習するうちに徐々に、今までとは違うスタイルを作ることができた。
 まねをするのではなく独自に試行錯誤することは非効率のように思えるが、その分まったく新しいことを見つけることができる可能性も秘めている。
 第二の方法としては、反対意見を乗り越える力をつけることである。
 かの有名な織田信長は、商工業者たちから反対を受けたものの、楽市楽座の制度をつくり、経済を発展させた。当時の経済体制では、座などの組合が利益を独占してしまっていた。それを解散させるのが楽市楽座であるため、反対を受けるのは当然である。だが、彼はそれに屈することなく制度を作り上げた。
 現代の日本も反対意見に負けない意思が必要であるのではないか。最近では世界が日本の食文化に対して何かと批判をしているが、文化こそ独自性が守られるべきであるものではないだろうか。世界中が画一された文化になることがいいとは決していえない。
 確かに成長するためには模倣が効率的であるし、必要であるだろう。しかし、模倣にとらわれたままでは決して対象以上になることができない。模倣はあくまで創造性を育てるための手段にとどめておくべきである。
 誰もが最初から創造性を持っているわけではない。独自の方法を作り出すための基礎を確立するには模倣がよいだろう。だが、模倣に甘んじてしまうことは思考を停止させてしまうことである。もしもある分野で独自性を発揮できるようになれば、ほかの分野でも同じように独自性を発揮することができようになる可能性がある。試行錯誤する癖をつけるようにすれば、あらゆる面で独自性を発揮できるようになるだろう。

   講評   mako

 いいですね。体験も入れてしっかり書けました。
 模倣して学び独自のものを見つけていくというのは、どんなことにも当てはまりそうですね。独創的になるのは難しそうな気がしますが、身近なところではだれでもできることかもしれません。家事をする人だと、料理の味付けや収納、家計の管理など、自分だけのくふうをしている人は珍しくないと思います。わたしもはじめはできる人をまねしてみるのですが、だんだんと自分のレベルに合ったいい加減なものになっているみたいです。これも良し悪しなのですが……。
 「反対意見を乗り越える」というのは大事なことだと思います。自分から何かを発信すると、周囲のさまざまな反応を受けとめる覚悟がいります。何も言われないために、自分から何もしないという人が増えたらおもしろくないよね。批判を必要以上におそれないようになれるといいね。


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