国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   滝を目指して   織田信之助

ここは箕面山。サルが有名な、北摂の低山だ。ぼくはこの山のスポット、滝に向かっていた。玉のような汗を流しながら。
何でかって?……自転車でだ。
この山、休日には競技用自転車の愛好家たちが趣味で登りに来るのだ。疲れてガードレールにもたれかかったぼくを、何台もの自転車が抜いていく。悔しい。だから、ぼくは諦めかけた気持ちを振り切り、滝へ向かう。
いくら低山だとはいえ、山は山、つづら折りの山道を自転車で走るのだから、厳しい道のりだ。しかし、世界にはアルプス越えをするとてつもなく厳しいレースが存在している。それに比べたらこんな低山はどうってことない!と気合を入れてペダルを踏む。
しかし、気合だけではどうにもならないのが自分の身体だ。はじめは立ちこぎ姿も勇ましく(?)元気にペダルを回していたのだが、途中で足が止まってしまった。やむなく路肩で休憩するが、抜かれるのが嫌で息も整っていないうちから出発する。そのせいで休憩する間隔がどんどん短くなっていく悪循環……。
その日は朝から箕面山に行く準備を整えていた。ボトルに水を入れて自転車に取り付ける。グローブをつけ、ヘルメットをかぶる。地図などの最低限の持ち物を持ったら、さあ出発だ。
ふもとまでは車の通りのある道を行く。楽な道だ。しかし、登り始めるときつい傾斜を登らなければならない。この長い道を休み休み登っていくのだが、最後には脚がまるで自分のものではなくなってしまったような気になる。そんな中滝へ着いたときはすばらしい達成感を感じた。そしてまた行きたいと感じた。
さて、ぼくが自転車の事が好きになった理由を書く。「トライアスロン」に出た事がありそのときに自転車競技がとくに面白かったので続いている(普段縁がなかったからかもしれない)のだ。
トライアスロンとは、【スイム1.5㎞→バイク40㎞→ラン10㎞】の過酷な競技だ。ぼくはこのトライアスロンの大会に、友達に誘われて出場した事がある。もちろん子どもの部で距離は短く、負担が大きくなりすぎないようにはなっていたが、終わったあとも30分くらい立てずにいた。しかし、ぼくが仰向けで疲れきっていたときに、既に回復した優勝者たちがインタビューに応えていたのには驚いた。そのときは後ろから数番目の順位だったが、自転車(このときはまだ普通の自転車だった)で2,3人抜かす事ができたのが面白かったのだ。
ぼくには新しい夢ができた。1度も止まらずに滝まで登りきることだ。そこまで体力に自信のあるわけではないのに、自転車に乗りたいと思っていられるのは、それが好きだからだ。その気持ちを持ち続けたい。
もうだめだ……諦めて帰ろうか。1度止まる。抜かされる。
チクショーと思って渾身の力で坂をのぼったら、
滝が見えた。

   講評   sumomo

 気持ちのよい滝への道筋が見えるようです。しっかりお清書ができましたね。

   

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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