国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   1年間を振り返って   みゆあ

 「えー、イヤだ!班長がやってよ〜」
何回言っても聞かない低学年。だから掃除の縦割り班の班長は大変だ。中学部に入ってから約9ヶ月目の1月、私はいやな気持をたくさん持って縦割り班の班長になった。班長は初めてだ。でも他にも中1になって新たにしたことはたくさんあった。定期テストや、各行事のまとめ役、そして低学年の面倒見だ。大変なことがたくさんあった。
 その中で1番大変だったのは、掃除の縦割り班のみんな、特に低学年をまとめることだ。この学校は、前期・後期製なのだが、前期の時は小6のときも同じ班で、登下校も同じスクールバスのやさしい中2の人だ。だから、すぐになじめ、掃除に励めた。この人は低学年の扱いも上手く、「掃除なんて面倒くさい。」などと言って低学年の輪に入りながらも、きちんとしっかり掃除をし、低学年に言うことを聞かせていた。すごいなと思ったし、尊敬した。後期になって新しい縦割り班が発表された。班長は乱暴で有名な、低学年にはいじられキャラの中3の人だった。怒ると乱暴だけれど、低学年にいじられるくらいの面白い人だった。だけれど、みんなに厳しくて、まじめな人だ。だから、掃除の班は不安だった。案の定怒られまくった。怒られたのでイヤになって、小学部の友達と一緒に反抗することが多くなった。班長をすごく困らせていた。でも、反抗しながらもきちっと掃いた。言うことを聞かないけれど、自分でする決めたことはしていた。だからそれでよいと思っていた。3学期になり中3の班長は受験で一時帰国をした。学年順で、私が班長になった。指図をしても、言うことを聞かない。ぼーっとしている人がいる。やっと班長の気持が分かった。すごく困っていた。だから、最初のうちは時間内に間に合わなかったことが多かった。しかし小学部のみんなも気づき考え、いうことを聞くようになって協力してくれるようになった。すごくうれしかった。大変だったけど、いい経験になった。
 この学校に転向する前の小学校には、掃除をするのは学年別だったけど、縦割りの「スマイル班」というのがあった。小1から小6まで1,2人ずつで構成され、その班で学校の畑でさつまいもを育てたり、小文化祭みたいな行事で出し物をしたり運動会ではそのチームで綱引きをしたりした。小6になるとやはり班長をするのだが、私は低学年のころ、何も考えずにふざけたり意見を出さなかったり、班長が困るようなことばかりしていた。みんな意見なんか出さず、じっと座っているだけだった。全員がまるで石のように黙って、しーんとした空気が漂っていた。だから班長は困った。それを、小6になってやっと分かった。低学年の頃は悪かったなぁと思った。
人間にとって1年を振り返るということは、その1年良かったこと・悪かったことを見直して反省し、次の年に生かすための、大切なことだ。「後悔先に立たず」という諺があるが、同じ間違いをして後悔しないためには、1年という区切り目にその1年間を振り返って、2度と同じ間違えをしないように改善することが大切だ。私は今回、班長の言うことを聞かなかったので、来年も多分班長だけど、3学期の経験を生かしてメンバーが変わってもがんばりたいと思う。たとえ
「えー、イヤだ!班長がやってよ〜」
と言われたとしても。

   講評   ogi


 みゆあちゃん、こんにちは。
 掃除班のことを中心にこの一年間を振り返った作文を書くことができました。この1年間で、学年の縦のつながりを通して、人間関係で多くのことを学びましたね。班長になって初めて、自分が以前班長に対して行ってきたことを振りかえり、反省しました。貴重な体験でしたね。この1年間の話、前の学校の時の話を2段落目、3段落目に分けて、立派な体験実例として詳しく書くことができました。とてもじょうずです。
 4段落目の一般化の主題と諺の入れ方はさすがです。上級生らしく、きりりとまとまりましたね。結びも、書き出しの会話がうまく生かされていますよ。
 体験実例では、文章がこまぎれに短くなる傾向があります。短い文がつづいたら、2つか3つつなげて一文にするようにしてみましょう。後で読み返してみるといいですよ。

        

<表記>
*前期・後期製 →前期・後期制(または二学期制)
*は接続詞として文頭につかうときは、「だけれど、」ではなく「でも」や「だが」「しかし」などにしましょう。
*「いじられキャラ」「怒られまくった」のような口語的な言葉は、会話の中以外では、別の言葉に改めましょう。(例:いじられキャラ→からかわれやすいタイプ/怒られまくった→なんども怒られた、本当によく怒られた)
*学校に転向する →学校に転校する

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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