国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   狂気と理性   パダワン

 恐らく「狂気」とは、人間としての自覚を持たない人間、あるいはこの自覚を忘れてしまった人間の精神状態であるのだろう。狂気に取り付かれた人間と、正常な人間との差ははっきり判らないものらしく、すこしでも自覚を忘れると、たちまちに狂気におちいってしまう。しかし、人間は、狂気なしには生きていくことができないそうだ。幸いにも、人間のエネルギーには限度があるので永続しないが、正気にもどると、じきに、新しい「狂気」を求める様になる。我々は「狂気」なくしては生活できぬ存在であることを認めるべきである。そして、「苦しい平和」と「楽な戦乱」から、苦しい平和を選ばなければならないのである。
 ぼくは、人間には狂気が必要で、そのことを悟るべきだという意見に、賛成である。そう思う理由は、二つある。
 第一の理由としては、狂気によって人間が安らぎを覚えるということが、挙げられる。会社などで行われる、飲み会や忘年会、新年会などには、そのことが最も如実に出ている様である。まず、飲み会で飲まれる酒には、「気違い水」と言う別名があり、辞書にもそう載っている。飲み会では、みんな、「気違い水」をたくさん飲んで、よっぱらい、狂気に近い状態になる。他の人にからんだり、ネクタイを頭にまいておどったりするのだ。大人は、こういう飲み会などによって、「狂気の捌け口」を求めるのだ。十代の男女のストレス解消法の一位はカラオケである。カラオケで大声を出すことによって、十代の若者は「狂気の捌け口」を求めるのである。
 第二の理由としては、狂気と呼ばれる様な集中力がなければ、何かをやり遂げることはできないということが挙げられる。発明王のエジソンは、電球を作る時に、フィラメントの材料として、六〇〇〇種もの植物の繊維や自分のかみの毛まで使い、狂った様に実験を繰り返して、ようやく、日本の京都産の竹にたどり着き、電球を完成したそうだ。よく、天才と狂人は紙一重だと言うが、この例が、それを証明している。大天才、発明王などと呼ばれたエジソンですら、狂気によって物をやりとげたのだから、ぼく達の様な凡人が、狂気を使わずに何かすることはできるわけがない。スポーツで強くなろうと思ったら、死に物「狂い」で練習しなければならないし、高校や大学の入学試験に合格したいのだったら、狂った様に勉強し、過去問を解かなければならない。しかし、この様な狂気も、その裏に冷静な自覚と反省がなければ、ただの狂気に変わってしまう。そうならないためには、理性的な見通しをもつことが大切だ。
 確かに、冷静な理性で行動することも大切だ。理性がなく、いつも狂気に従っているのなら、本当に狂人になってしまう。しかし、「何事もしない者だけが、失敗もしない。」と言う名言がある様に、ただ理性的に行動しているだけではなく、何かを成し遂げるために狂気をもちいることも大切である。しかしまた、狂気が成し遂げたいと思っていることをじゃますることも純然たる事実である。こういった、矛盾をなくし、狂気をプラスの方向にだけ用いるために、人類は、人間であると言う自覚を持ち、狂気が必要なことを認めるべきである。

   講評   kira

 パダワンくん、こんにちは。高得点をマークしています。

 新しい課題も頑張りましょう。


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