国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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バラがバラらしく生きるには きへあ
「狂気」とは、人間として自覚を持たない人間、あるいはこの自覚を忘れた人間の精神状態のことかもしれない。人間というものは「狂気」なしには居られぬものであるらしい。酒を飲んで酔った人々の狂態も一つの身近な例だろう。我々が正気だとうぬぼれている生活でも、大小の「狂気」の起伏の連続であるのだ。つまり、「天使になろうとして豚になりかねない」存在であることを悟り、「狂気」なくしては生活できない存在であることを悟るべきかもしれないのだ。常に病患を己の自然の状態と考えて、進むべきだろう。
要するに私達人間には、「狂気」が必要なのである。
では、なぜ「狂気」が必要なのか。「狂気」と言えるくらいの集中力というものがなければ、何か目標を成し遂げることはできないのではないか、と思うからである。皆さんにもこんな体験があるのではないか。学校の試験前。いつもならば音楽を聴きながら勉強をしているが、さすがにテスト前になると、かりかりと静かな環境で勉強をする。すると、いつもなら時間がかかるようなことも、早く終わらせることができる。それは「勉強」という一つのことに、集中しているからであろう。また、このようなせっぱつまった状態に限らず、自分の好きなことであったり、何か打ち込めるものをしている時、私達は夢中になってそれに取り組むだろう。それが「狂気」というものなのではないか。
また、平凡な毎日には飽きてしまうから、ではないかとも思うのである。こんなデータを見てみよう。「十代の男女のストレス解消法」というデータである。男女共に一番多かった回答は、「カラオケ」である。やはり、平凡で変化のない毎日はつまらないのでる。いつも同じ時間に起きて同じ時間に寝て、そんな生活には、人間誰しも飽き飽きしてしまうものだ。そのストレスというものを解消するために、十代の男女はカラオケに行くのである。私もカラオケは好きだ。どんなに騒いでも、自分をさらけ出しても、この場所では誰もとがめる者はいない。言わばカラオケとは、『「狂気」の発散所』なのかもしれない。これは、十代に限ったことではないのだ。「四十代男女のストレス解消法」というデータも見てみよう。女性の場合は「買い物」という回答が一番多かった。これも、自分のお気に入りのブランドの商品を買うなどすることで不変的な毎日の生活に、新しいものを取り入れようとしているのだろう。男性の場合を見てみると、やはり「お酒」ということになる。お酒を飲むことによって、会社での上下関係とか、家庭の経済面とか、複雑な悩みから開放されて、本当の自分に戻れるのだろう。
「狂気」の反対は冷静。確かに物事を冷静に判断することも、私達が生きていく上でとても大切なことだろう。混乱した状態の中で、いかに冷静な判断ができるかということが、これからの長い人生で一番追求されることかもしれない。しかし、「人生に意味はない。あるのは欲望だ。欲望があるから、バラはバラらしく花を咲かせる」という名言もあるように、一人一人がたった一回の人生を駆け抜けるには、「狂気」というものも必要なのである。
講評 kira
たけるさん、こんにちは。4月から新しい課題でがんばりましょう。どんどん進級していこう!
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