創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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ピスタチオ ひんこ
「これあげる。」
友達のさし出した手に白い豆みたいな物がのっていた。
「これ何?」
「ピスタチオだよ」
ピスタチオってこんなのかぁ。見ためなんだかおいしくなさそうだなぁ、と思いながらいろいろな方こうから見た。どうやって食べるんだろうと思っていたら、ふと気づいた。
まるで、食べてくれーと言っているように中身が半分見えていたのだ。しかし、どうやって食べるんだろうと思っていたものだから、からがあるなんて全然気づかなかった。
口の中にほうりこんだ。さぁて食べ始めようとかんだら、
「ばきっ」
びっくりするほどの音がした。まるで貝がらをかんでいるようだった。びっくりぎょうてん。
あわてて口から出した。でてきたものは、3つのパーツに分かれていた。から2つと中身。その時、初めてからがあることに気付いた。バカだなぁ。からがあると言うことを知らなかったなんて。頭をゴツンとたたきたい気分だった。
中身もかたいんだろうか。試しに口の中に入れることにした。かんだ。
「ムシャ」
やわらかかったのだ。なんとなく塩からいピスタチオの味が一しゅんのうちで大好きになった。
パカッムシャムシャパカッムシャムシャ、と次から次へと食べた。たまに、完全に閉まっているピスタチオがあったが、かまわずかんでからをわって食べていった。
食べた残りのからを集めてマラカスも作った。シャカシャカ、といい音が鳴った。
そう言えば、初めて食べたラーメンもきらいだと言っていたなぁ。食べたことも無いのに。ラーメンを初めて食べたのは昨年の夏。父が中国に行くことになった時だ。彼はご飯を作らないからとインスタントラーメンを買ったのだ。けっこうおいしいと言っていたから、ためしに母が作ってくれたのだ。一口食べたまもなく
「おいしい」
とつい叫んでしまった。ほおが落ちるほどおいしい。
ラーメンも、ピスタチオも、両方とってもおいしい。ちょっとしたスナックには、ピスタチオがピッタリだな。一食分の食事には、ラーメンがちょうどいいな。
講評 sumomo
はじめて食べたものとして、電話ですぐにピスタチオと答えてくれましたね。それくらいピスタチオを初めて食べたときの印象が強かったのでしょう。
書き出しの工夫は、友達との会話でしたね。どんなことがはじまるのかなと、わくわくしてきます。はじめてピスタチオを見て、不思議そうな表情を浮かべている様子が目に浮かぶようです。たとえもとてもうまく使えました。かじってみたらどんな音がするのか、まるでわからなかったのですからさぞ驚いたことでしょう。
かじったときの感じと食べたときのかたさの違いもおもしろいですね。食わず嫌いだったものをこうして大好物にしていけるのだと実感していることがとてもよく伝わってきました。ラーメンもいろいろおいしいものがありそうですね。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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