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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   矛盾   ポセイドン

 いつから世の中が矛盾を恐れるようになったのか知らないが、頭から悪いものと決めてかかっている人が多い。どうも、矛盾には、良いものを除外して考えているようである。さけなくてはならない矛盾とは、この相殺論理のことであろう。しかし人間は、一度矛盾が不毛だと知れると、われもわれもと論理性へ走る。論理が前題としているのは、同一次元での一貫性のある連続である。論理的一貫性とは、裏返してみれば、接近状態で数珠つなぎに並んでいることにすぎないではないか。私は矛盾はよいものだと思う。その理由は二つある。(複数の理由一、理由二)
 一つ目の理由は、矛盾があると創造が生まれるからだ。例えば、ハリーポッターなどのコンピューターグラフィック(CG)では魔法などが出てきていて、矛盾している。しかし、原書はすごくみんなに好かれて売れている。それに、映画も監督の想像力と創造力によって、作られている作品であるという点で矛盾しているが、これもみんなに好かれている。CGの作品なんて、この世にごまんとあるのだから、矛盾は悪いことだと言っている人は、そういうような作品を見たり読んだりした時におもしろかった、感動した、もう一度見たいなどという思いはなかったのだろうか。ぼくは、ハリーポッターは魔法が出てくるので、本で読んでいる時は、すごく想像力を働かせている。
 第二の理由は、矛盾がなく、ただそのままある物を書くなり、それにそって物事をおこなうと、つまらなくてあまり心に残らないからだ。小学校の時に、音楽で習った歌を友達が楽譜と真逆に歌っていて、私はそれを覚えてしまって、無意識のうちに鼻歌で歌っていた。次の音楽の授業で、初めの音からちょっとの音をみんなが楽譜と逆に歌ってしまった。先生に理由を話したら、先生はその子に
「替え歌を歌って」
と言った。その子は、はずかしい様子を見せずに歌った。歌を聞いた直後は、笑いが絶えなかった。そして、その歌はクラス中で流行った。(体験実例)
 確かに、矛盾がなく完璧であることも大切だが、「悪いことそのものがあるのではない。時と場合によって悪いことがあるのである」という名言があるように、矛盾は人を楽しませる力も持っているから、矛盾なことも必要である。(反対意見への理解)(名言の引用)

   講評   taimu

 こんにちは。意見文の形式にも慣れてきましたね。字数ものびてきました。この調子です。

<第一段落>毎回、よく考えながら上手に要約しています。「この相殺論理」の「この」は省いてもかまいません。字数に余裕があるなら、「この」がさす部分を追加してもよいでしょう。要約に続けて「矛盾は良い」という意見を主張することができました。

<第二・第三段落>「矛盾が良い」と考える理由を二つ挙げ、それぞれの実例をとりあげることができました。どちらの理由も実例もポセイドン君の言葉で説明できましたね。本の世界は矛盾だらけ。だれもが現実には起こり得ないと知りながら、想像力をはたらかせ、自分だけの世界を創造することができるものね。

●魔法などが出てきていて、(現実の世界とは)矛盾している。
●「一つ目の理由は」「第二の理由は」は、どちらかの表記に統一しておくといいね。

<第四段落>「確かに、矛盾がなく完璧であることも大切」と反対意見を一部肯定したあと、名言を用いて矛盾の良さを再度主張することができました。「矛盾には人を楽しませる力を持っている」という意見は同感です。矛盾を楽しんで受け入れることのできる心のゆとりがほしいものですね。


        

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