低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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高校1・2・3年生
感想文 きふつ
いつから世の中が矛盾を恐れるようになったのか知らないが、矛盾を頭から悪いと決めてかかっている人が多い。いわゆる嫌われる矛盾は、良いものを除外して考えられているようである。避けなくてはいけない矛盾とは、無為無能の状態である。こういう結果を招くような矛盾はつまらないものだ。こうして、一度矛盾が不毛だとわかる、われわれもと論理に走る。しかし、矛盾とは良いものだと私は思う。
その理由としては第一に、人間は理屈や論理だけで生きてはいないからだ。私は遠出をするとき、電車を使う。いつもは、駅まで自転車で、雨が降ったら車を使うのだが、一度雨の中を傘を差して歩いてみたことがある。刻に理由はなく車もつかえたのだが、その日はなぜか、歩いてみたかった。結果としては、車を使うより、多くの時間がかかった上に、自転車を使うよりも疲れたが、普段よりもすっきりとした気分になれた上に、日ごろの運動不足も解消できたと思う。
第二の理由としては、論理や理屈にこだわりすぎても矛盾が生まれてしまうからだ。私は以前こんな文章を読んだことがある。主婦をしている友人が、体重を気にして、スポーツジムに通い始めたのだが、歩いて15分の道のりを車で通っている。歩いて通ったほうがその間も運動になるのに、どうして車を使うのか使うのかと聞いたところ、ジムで決められた運動スケジュールが狂ってしまうからと答えたという。私はこの文章を思い返してみて、論理や理屈にこだわりすぎてはいけないと思った。
確かに論理や理屈に従ったほうが効率はいいし、楽だろう。だが、寒さに震えたものほど太陽の暖かさを知るという名言があるとおり、論理や理屈だけに従って楽をするだけではなく、時には矛盾した行動をとることでよりいっそう達成した喜びを味わうことができる上に、論理や理屈に従っているだけでは感じられなかったことが感じられるだろう。
講評 suman
きふつさん、こんにちは。字数・項目ともクリアして、しっかり意見が書けましたね!
第二段落の体験実例ー雨の中を歩くのは、運動にもなるし、なかなか気持ちが良さそうです。第三段落の長文実例は、興味深く読みました。歩いてジムに通えるのに、決められた運動スケジュールを狂わせないために車を使うとは、本末転倒ですね。世の中には、ときどきこのように変な話がありますね。
五月には試験を受けられるとのこと、残された日数は短いですが、言葉の森の学習も活用して、試験に備えて下さいね。
※百字を超える文が1ヶ所あります。
▲131字 だが、寒さに震えたものほど太陽の暖かさを知るという名言があるとおり、論理や理屈だけに従って楽をするだけではなく、時には矛盾した行動をとることでよりいっそう達成した喜びを味わうことができる上に、論理や理屈に従っているだけでは感じられなかったこと……
→一文の長さは、百字を超えないように注意しましょう。
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