創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   多角的な視点   はるかぜ

 私達は、コインを丸いものと見なしている。人間の自然な角度から見るとコインは丸い。けれども、水平方向から眺めれば明らかにうすい長方形である。しかし「コインは長方形だ」と口に出すと、まことに異様な発言をしているように思われる。ある位置にあぐらをかいたまま眺めているだけでは、物の真相は見えない。レトリックは認識と言語表現のさけがたい一面性を自覚し、別の視点に立てば別の展望があるのではと探求する努力のことだ。レトリック感覚は、発見的な認識には欠かせない上に人を理解する為にも必要なのだ。私はものごとを多角的に見ることは、よいと思う。
 その理由は第一に、物事を多角的に見ると次々と新しい発見が生まれるからだ。それは人間関係においても言えることだ。私も新学期が始まり中学校生活がスタートしたわけだが、二つの小学校が集まる中、顔を知らない子も多い。クラスを見渡してみると、服装の乱れている子もいる。いかにも、生活態度が悪そうな子だ。でも、自分から積極的に男女関係無しにクラスの子に話しかけている。私も何度か話しかけられてはなす機会があったが、気軽に話すことが出来て「性格の悪い子」にはとても思えなかった。また、私が筆記用具を落とした時もすぐに拾ってくれた。別の視点から見ることでその子の良さも見えてくる。見た目だけの先入観で物事を判断するのは、間違いだと改めて感じた出来事だった。
 第二の理由として、物事を多角的に見ることで、真の姿が見えてくるからだ。例えば、アブラムシ。人間にとっては野菜など、植物の栄養を吸い取ってしまうような「害虫」である。しかし、アリにとっては甘い汁を出してくれる「益虫」である。人間とアリの見方は違うわけだから、アブラムシを食べるテントウムシは人間にとっては正義のヒーロー、アリにとっては天下の悪者であるわけだ。私達は植物についているアブラムシを見つけては「ウワッ、害虫!」と思いがちだがアブラムシは生きていくために必死に植物の樹液を吸っているだけである。しかし、同じ生物として害虫といわれている生物の見方を変えることは研究者や学者以外の人間には難しいことであろう。
 このような理由から、色々な視点から物事を見て考えることは自分自身の価値観に変化が生まれるきっかけとなり良いと思う。確かに一方の見方を深めていくことも、場合によっては必要であるが、「雑草とは、まだ、その美点が発見されていない植物である」という名言があるように、多角的に見ることで見えてくることも多いのではないかと思う。

   講評   harako


 清書と読解問題をがんばりました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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