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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   専門知識を過大評価してしまう時代   いすも

 現在「子供」の問題が大変捉えにくく、何かと不気味なのは、一つには、社会の中で子供についての或る一定の共通了解事項が成り立たなくなったからである。長い間、知識とは無知あるいはタブラ・ラサ(白紙)に付け加えられ、積み重ねられたものであり、したがって、より多く知ることがより真理に近づくことだと考えられていた。人間の触れ合いよりも、専門的な知識を過大評価する社会に問題がある。
 その原因として考えられる第一は、インターネットの普及だ。人との触れ合いがなくてもインターネットさえ使えればどんな情報でも手に入れられる。私の友達の兄は、インターネットの使いすぎで軽い精神病になってしまった。話を聞くと、彼はインターネット上での触れ合いばかりを重視して実際に周りにいる人の触れ合いは気にしていなかったらしい。そのうちに、友達や家族と話をしていても、インターネットで使う用語を会話に放り込んだりした。そして、ついにインターネット上での出来事に熱中したあまり、友達や家族との交流が一切なくなってしまったという。このように、インターネットばかりをやりすぎると、人との触れ合いなどあまり気にならなくなってしまう。人と触れ合わなくてもインターネットを通して全ての情報が入ってくるからだ。昔は、こんな風ではなかった。近所の人達の触れ合いを通して情報を収入していた。時代の流れのせいで、人間の触れ合いよりも、専門的な知識を過大評価する社会になってしまっているのである。
 原因として考えられる第二は、現代の社会、多くの知識を持っているほど素晴らしいというような考えが重視されているからだ。現代、学歴社会を重視する中、知識が豊富なほど得である。例えば、二人の医者がいるとする。一人は知識が豊富で素晴らしい医者であるが、性格は冷たく、自分の仕事に不満を持ちながら仕事に取り組んでいる。もう一人のほうは、知識のほうは少し欠けているが、性格は温和で優しく、自分の仕事を誰よりも愛している医者である。さて、現代の社会、病院側が欲しがる医者は、後者ではなく前者のほうである。病院側としてはいくら性格に問題があっても、知識が豊富な医者を雇いたいのだ。こういう現代社会はどうかと思う。少しぐらい知識が欠けていても人との触れ合いを大切にして、患者に優しく接してくれる医者のほうが良いと思わないか。
 確かに専門的な知識は大切である。知識が多くあることは決して自分にとってマイナス面になることはない。実際に現在、知識があればあるほど良い就職場に勤めることができる。だが、人間生きていくためには、やはり知識だけでなく、人との触れ合いを第一に重視するべきである(自作名言)。だから、専門的な知識を評価するより、一人一人との触れ合いを、これからの社会は重視するべきである。

   講評   ogi


 いすもさん、こんにちは。

 現代の学歴社会では、より多くのことを学び、より多くの知識を持つ人が優れていると判断されがちですね。しかし、「百聞は一見にしかず」ということわざにもあるように、文字や映像の知識だけを詰め込んだ人は、実際に豊かな経験をした人には勝てません。勉強はもちろん大切ですが、知識に頼ることをせず、新しい世界で様々なことを経験することの多い人生を送りたいですね。
 第一の原因、第二の原因とともに、ぴったりなものが挙げられました。時代を反映する便利なものも、それを評価しすぎたり頼りすぎたりすると、命取りにもなりかねませんね。
 自作名言の書き方もたいへんよくなりました!

      

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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