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　　　矛盾の美しさ　　　サマー

　　『どうも、矛盾には、良い物と悪い物が会って、嫌われる、いわゆる矛盾は、良い物を除外して考えているようである。』私は、矛盾という物は良い物だと思う。矛盾はどんな物や、技術と同じように、使い方によって良いか悪いかが定まる。また、矛盾無しでは、抽象的な芸術というものは成立しない。

　ピカソの代表作の中に『ゲルニカ』という絵がある。これは、ピカソの祖国で起きた戦争の恐ろしさとその戦争の人々絵のインパクトを表現した物だ。この絵の素晴らしさは、現実と矛盾しているピカソの人や物の描き方である。まるで餅の用に引きのびている人の首や、光の照っているはずのところにステンドグラスのような四角い陰。彼は、人の動き、物の形、光と陰を大げさに、とても抽象的に描いた。これは、現実とは矛盾している。実際に、人の首は餅のようにのびないし、光と光が当たっている表面に何も無い限りは四角い陰は現れない。しかし、矛盾なしではこの絵は今日のように芸術の歴史の中で飛び出すような素晴らしさを持たなかった出あろう。<<表現>> <<構成>>

私は、神の存在を信じてはいない。だから、どの宗教の教えも完璧に現実的だとは思わない。しかし、宗教に信仰深い友達の話を聞くとなぜ人々は神の手に届こうとするのかが分かるような気がする。たとえば、キリスト教は地球が七日間わたって神に創造されたという事を教えとしている。だが、科学的に、いや、現実的に地球はビッグ・バンと知られる、ガス体の宇宙爆発によってつくられ、ありとあらゆる生物が進化を遂げることによって今日がある。でも、キリスト教はどんなに恐ろしい過ちを犯しても、神は人を許す。現実的には、恐ろしい過ちをおかして許される人は希だ。だから、キリスト教みたいに、本当は現実と矛盾していてもその矛盾を信じる事によって、救われる人がいるのである。
<< 題材>>

　真実と何かが矛盾していると人はいい思いをする事はとても少ない。本当ではない事は良い気がする事ではない事だからだ。しかし、矛盾がピカソのような素晴らしい芸術作品を生み出したり、宗教的な人々の心の支えになる事は確かである。<<主題>>

　　　講評　　　takeko

　よく考えられたいい例をあげられましたね。
　キーワードを入れて書いてくださいね。
「是非の主題」これは、「良いと思う」「悪いと思う」と立場をどちらかに決める書き方をしてください。ディベートのようなものと思ってくださいね。「矛盾は・・・使い方によって良いか悪いか決まる」この書き方だと、どちらの立場かはっきりしません。「矛盾は良いと思う」「その理由は第一に」「第二に」と議論をたてる書き方の練習なのです。
「理由一」この場合、「矛盾なしでは、芸術の素晴らしさは生れないからだ」と最初に理由を書きます。そのあとで、説明（実例）を入れます。『ゲルニカ』の説明、とても美しく書けましたね！とてもいい説明です。
「理由二」「矛盾が信じられないと、宗教がなりたたないからだ」とします。これも壮大でいい例があげられましたね。これはすごい。
「まとめの段落」最初に「反対意見の理解」「たしかに矛盾があることでいい思いができないこともある」「しかし、『人間は求めているかぎり迷うものだ』（名言の木６１番）という名言もあるように矛盾がピカソのような・・・」「だから、矛盾は必要である」と最後にもう一度是非の主題でまとめます。