国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   あだなはよいか   なつみかん

「なっちゃん、早く来てー。」
私のあだなは「なっちゃん」。私の名前からきたあだなだ。他にも、「なつ」と呼ばれたり、「なつみかん」と呼ばれたりと、さまざまなバリエーションがある。私は、あだなというものは良いと思う。理由は二つある。
 第一の理由は、名字などで呼ぶより、ずっと親しみがあることである。「○○さん」と名字で呼ぶのは堅苦しく、なかなか人との距離は縮まないだろう。しかしあだ名で呼ぶと親近感がわき、距離がぐっと近づくと思う。私もクラスの友達、らっち(あだなです〔笑〕)とは六年生になったばかりの四月当初、
「Iさん絵うまい!」
「Iさん、ちょっといい?」
と名字で堅苦しく呼び合っていた。あまり話しもしなかった。しかし、六月の修学旅行で部屋が一緒になり、夜のおしゃべりでIさんが意外にも面白いことを知った。Iさんのあだなは「らっち」。変なあだなだとつけた私や友達も笑ってしまった。その修学旅行以来、らっちとはよく話すようになり、たくさん笑ったり、たくさん遊ぶようにもなった。一気に距離が縮まった。これもあだなの力だろう。また、私がサマーキャンプに行ったとき、キャンプに参加したみんなで一人一人のあだな(キャンプネーム)を決めた。これも初対面の人と距離を縮めるためにあるのだろう。
 あだながよい第二の理由は、本名で呼ぶよりわかりやすいことである。実際、私のクラスには二人の「鈴木さん」がいる。あだなではなく、名字で「鈴木さーん。」と呼んだら、たぶん二人とも振り向いてしまうだろう。非常にわかりにくい。しかし、この二人の鈴木さんは女子と男子なので、まだわかる。問題は性別も名前も同じときだ。私は仲の良い友達に、同じ「〇〇」という人がいる。お互い名前を呼ぶとき、「なっちゃん」と呼ぶのは自分で自分を呼んでいるようで変な感じがするし、何だか恥ずかしい。そこで私たちは「なっちゃん」の前にそれぞれの名字をつけ、「Sなっちゃん」、「Nなっちゃん」とあだなで呼んでいる。あだなが長いのでみんなにからかわれるが、きちんと区別できて、呼びやすい。
 確かに、あだなには悪い面もある。体のことを悪く言ったり、本人が嫌がるあだなを使ったら、言われた本人が傷ついてしまう。距離が縮まるどころではない。それに「あだな」というと、悪いイメージがある。私は「ニックネーム」の方がいいと思う。しかし、あだなはうまく使えば、人と人を近づけるものになると思う。「良い友人を得たければ、まず自分が良い友人でなければならない」という名言がある。あだなはつけるのも楽しいし、呼ぶのも楽しい。初めて呼ぶときのどきどきもある。悪くすれば人を傷つけてしまうあだなをいかに楽しく使うか。それがあだなの難しさである。
「・・・・らっ・・ち・・・。」
どきどきしながら勇気を出してあだなを呼ぶ。一歩友達に踏み出せた気がした。

   講評   arare



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