創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   疑問を持つこと   かせり

 今日の社会では、与えられたマニュアルに疑問を持たない人が多い。先日、テレビで就職氷河期まっただ中で就職活動している学生を取材していた。彼らにアドバイスをしていた先生によると、ほとんどの学生がマニュアル通りに面接を受け、独自の個性や長所を伝えずに終わってしまうという。このような話を聞くと私はもっと疑問を持つことの大切さを見直すべきだといつも思う。そのために考えられる方法は二つある。
 第一の方法としては、あらゆることを一度自分なりに考え直してみることである。先日、美術の時間に好きな絵をインターネットで探し、それを真似して描くように、と先生に言われた。始めは私もプリントした絵をそっくりそのまま真似ていたが、だんだん自分が描いたようには思えない絵になってきた。そのため、使っている色を混ぜたり、モデリングペーストを混ぜたりしてみると、みるみるうちに自分らしさが出てきて最初の絵とはまた違う良さがでた。基本は真似しても自分なりに工夫し考え直すことが必要だと思う。
 第二の方法としては学校教育でも一人ひとりの生徒が疑問を述べ合うことができるような余裕のある運営をしていくことである。塾に通っている理由の一つに「授業についていけるようにするため」というのが挙げられる。塾では分からない問題があれば先生にすぐに質問にいけるためわからないまま進んでいくことはない。しかし、これは学校の授業でもできる。現に、外国の学校の学生は塾に行かず学校の授業だけで勉強している。ヨーロッパの小学校は一クラス二十人くらいの生徒に先生が二人つくため、授業で先生がいっていることが分からなければすぐに手を挙げ質問できる。日本の学校ももう少し生徒一人一人に向き合えるような余裕のあるシステムにするべきだと思う。
 確かに、マニュアル通りにすれば間違いやミスを避けられるし成功率が上がる。しかし、就職活動中の学生達のように全員が同じことをしていれば相手に興味をもたれずに「たくさんの中の一人」で終わってしまう。その中で自分をアピールするには何事にも疑問を持つこと大切だと思う。

   講評   tama

 長文の内容をよく理解し、内容に合った実例を入れて、考えを述べることができました。読みやすく、説得力のある文章です。

≪構成≫ 状況実例から意見への展開がスムーズにできました。意見に至るまでの理由がわかりやすく伝えられています。

≪題材≫ マニュアルや手本を鵜呑みにするのではなく、理解、納得できないところを明らかにし、その問題点を自分で考えるということですね。マニュアル通りは、いかに退屈なものであるかを実感できたことで、新たな工夫が生まれたのはいいことです。
 日本の学校教育の場でも、もっと余裕を持つことで、生徒一人一人の疑問に向き合うことができるということを、ヨーロッパの学校と比較して述べることができました。よい実例です。

≪表現≫ 「疑問」または「マニュアル」というキーワードを入れて、自作名言にチャレンジしてみましょう。(名言の引用も可。)

≪主題≫ マニュアルのよさも認めつつ、最後はしっかりとまとめることができました。

                   

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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