創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
人に必要なもの あほーどり
人類の歴史の中で社会形態は狩猟社会、農業社会、工業社会、そして現代の情報化社会へと変化していった。
今後の社会の中心になると思われるものは映像産業である。工業社会から情報社会に移行する際には重厚長大から軽薄短小への転換といわれたが、次世代で需要となるものは、もはや重さを量れない「美感遊創」であるだろう。
将来、感性を重要視しすぎるあまり、今まで培ってきたものづくりの技術をおろそかにしてしまうという問題が生じるだろう。原因としては、物質的価値よりも精神的価値を過大評価する風潮が挙げられる。経済状況が好ましくない現代では、単純に高級なものではなくかたちのないサービスを受けたがる人が増加する。しかし、それを続けていては、今までの私たちの社会を支えてきたものづくりの技術を衰退させてしまう。
対策としては、最近流行している「ほんの少しだけ高級な商品」を普及させることである。そうすることによって、経済を活性化すると同時に、生産者の技術の向上を見濃くことができる。
確かに心を持っている以上、人間にとって感性は重要である。しかし、心が満たされても生活が満たされることはない。心の満足は、物質的な欲求がすべて満たされてはじめて求めるべきものなのである。
感性を大事にするという風潮は悪いということはできないが、人間らしい生活をするためにはまず必要なものがあるということを忘れてはならないだろう。
講評 mako
主題はいいね。「単純に高級なものではなくかたちのないサービスを受けたがる人が増加する」というところは具体的な例があるとわかりやすいです。不況になると、宗教や占いの人気が上昇するという話は聞いたことがありますが。
最近流行している「ほんの少しだけ高級な商品」にはどんなものがありますか?
職人技術が受け継がれないことが問題になっている分野はたくさんありそうです。先日は、建築現場での熟練技術者が減少していることが取り上げられていました。次の世代を育てる余裕がないのだそうです。危険な建物が乱立することは、社会にとっても大変な損失です。
一方、人を育てる手間を惜しまないで確実に育てることを見直す動きもあるようです。不況にも関わらず、せっかくの新入社員が育たないまま去って行く例が少なくないからです。
人間は、技術を学ぶ過程で見えない多くのことを同時に学んでいるのではないでしょうか。それはときに非効率で非生産的に思えるかもしれませんが、それがどんな機械にも負けない社会を支える力になっていくと信じたいです。
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