国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ロボットは人間か   おめか

ロボットは人間かと問うのは、ロボットにも心とか意識といったものがるかと問うことである。それを生理学的なあるいは工学的な検査法で検出しようというのが土台そもそも的外れなのである。自分以外の人間が自分が感じるのと同種の痛みを感じているのかどうか、それをためす方法は原理的にはないのである。
現代においては、相手に対する共感力が欠けていることが問題だ。
その原因の1つとして、世の中が便利になり過ぎて、自分の好きなものやことだけできる社会になりつつあるからだ。例えば、私のような高校生なら、学校をやめたいと思ったら義務教育ではないからすぐに退学できるし、家庭的な面で見たら、水道を捻ればいつでも必ず(一応)飲める水が出る。アジアや中東の貧しい国と比べるとどうだろう。学校へ行けない子どもは五萬といるし、水道なんてもちろんないから自分たちで川へ取りに行かなければならない。私たちはそんな危機的で不便的な社会ではないから、当たり前のように自分のことだけしか考えなくなる。他人のことなど気にしなくても、機械やら物やら何かしらが他人の相手をする存在になってしまう。つまり、与えられ過ぎているのだ。
2つ目の原因として、現代は昔と比べて、個々に状況が全く違うからだ。昔の戦時中の頃を考えてみると、近所のどこの家も大人数の家族で、お父さんやお兄ちゃんが戦争に行っているのが当たり前だった。だが今は、隣人と、家族構成が一緒だったり、お互いの職業を知っていたり、今何をしているのかがわかったり…なんてことはほとんどない。結局は隣人に限らず自分以外の人間は自分とは共通点が内面的なこと以外ほとんどなくて、個々に状況が全く違っている為、相手と共感することが難しくなっているのである。
確かに、相手と共感することが全くできないわけではないし、自分自身、相手と共感することは度々ある。だが、「本当に全て丸ごと同じ気持ちで」というと、とてもそれは難しいし、無理に近いと思う。「人の振り見て我が振りなおせ」という言葉にもあるように、人間関係の中では共感することだけが第一なのではなく、相手から何かを学んだり、逆に反論したりということも大事なわけで、「共感すること」にこだわらなくても、結局は関係は成り立つのではないだろうか。

   講評   hira

 社会について考える練習をしてきていますが、よく自分の目線から原因を考えることが出来ているのに感心します。普段からいろいろ感じて考えているからでしょうね。
■第一段落 要約 社会問題の主題
 共感する難しさについて述べた文でした。社会問題の主題に流れよくつなげています。
■第二段落 複数の原因一 体験実例
 「世の中が便利になり過ぎて、自分の好きなものやことだけできる社会になりつつあるからだ」自らの立場とそうではない人の立場を比較しながら言いたいことを明示できている。なぜ、与えられない生活だと人のことを気にかける生活になれるのだろう。その部分についても一文あるといいね。 
■第三段落 複数の原因二 
 これも現代ならでは鋭い指摘だ。田舎に行くとまだまだみんながそれぞれのことを知っているという世界はありますが、都市に人口が集中する現代にほぼ当てはまる話ですね。共通体験を作り、親睦を深めると言っても都会では面倒なだけになっています。
■第四段落 反対意見への理解 自作名言 社会問題の主題
 「共感」という枠を取り払い、人と人との関わる意味について深く掘り下げ、考えを深めることが出来ている。



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