国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   共有によって   いへゆ

社会は工業社会から情報社会になった。工業社会になると、種類を限定した製品を大量に生産する少品種多生産になった。情報社会になると、工業製品であっても多品種少生産が特徴となる。希少であるほど価値があるという情報の性質を反映している。
少品種多生産から多品種少生産にかわり、個人が別々の物を持つようになり、同じものを多人数で共有することがなくなった。それにより、人と同じ感情を共有する機会が少なくなり、感情がまずしい人が増えてしまうとしたら問題だ。
そうならないための対策として第一に、人が集まって会話する機会を作っていくことだ。今の社会では集団ではなく、個人で過ごすことが多くなった。便利なものが増え、ひとりで時間をかけずに何でも出来るようになった。たとえば、コンビニエンスストアだ。お昼ご飯をコンビニの弁当で済ます人は多いだろう。自分の食べたいものを買い、時間をかけずにお昼ご飯を終わらすことが出来る。簡単で楽だが、これでは人と関わる時間を持つことはできない。コンビニの弁当ばかりではなく、たまには近くのレストランや食堂に行って、他のお客さんとの会話を楽しみ、人と感情を共有する機会を作っていくべきだ。
その対策として第二に、家族のあり方を見直してみることだ。日本の家族はそれぞれで過ごす時間が長すぎる。子供は家にいるときは自分の部屋で過ごすこと多いし、親も仕事に行っていて遅くまで帰ってこない。そのためリビングに人が集まることが少ない。しかし、他の国の家では常にリビングには人がいる。みんなが同じことをしているわけではなく、ひとりひとり違うことをしながら、同じ空間を共有しているのだ。同じ空間を共有していれば、同じことをしていなくても感情を共有することが出来る機会が増える。このように、家族で同じ空間を共有する時間を増やしていくべきだ。
たしかに、一人ひとりの時間を持つことによって、個々の作業がはかどったり、自分にあった満足が得られたりするかもしれない。しかし、人の豊かさは、自分で育むものではなく、周りの人たちによって育まれるものだ。個人を尊重しすぎず、人と関わる時間を作り、豊かな感情を育てていくことが大切だ。

   講評   huzi

 世代やライフスタイルによって、好きなものを選び、好きな時間を過ごせるのは、世の中が豊かになった証拠ですね。「何を選ぶか」は、自分がどんな人であるか示す記号にもなります。でも、「自分だけ」のこだわりが強すぎると、共有や共感という感情が薄れてしまいます。
  問題意識を明確に示すことができました。
 【対策】1、コンビニの例は説得力があるなあ。人との関わりの希薄をうむ原因の一つですね。ニュージーランドにもコンビニエンスストアはありますか?
 同じ空間を共有しながら、それぞれが違うことをする。これができるのは、個々の違いを認め合いつつも深い部分での信頼感があるからでしょうね。余談ですが、日本のように外での人付き合いに同質性を求められると、家では個人の時間を過ごしたくなり、外で個人として自立している姿勢が求められると、家で人の気配が恋しくなるのかも。
 【自作名言】、完成度が上がったね。「人の豊かさ」は「人間の豊かさ」かな。また、個人を尊重しすぎず…は、少々テーマから外れた印象があります。他の表現に直してみましょう。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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