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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   大きくなあれ、おいしくなあれ!   みゃお

「うーん。」
私はうなり声を上げながら、ずっとかがんでいたのでいたくなったこしをのばし、さっきまでに植えたなえ木を見わたした。もうこんなに植えたというのにまだまだのこっているのだ。そのことを思うとため息が出てしまう。でも、夏休みになれば、トマトやブルーベリーやスイカやキュウリが食べ放題!と思うと、とてもワクワクしてむねがはれつしそうになり、食いしんぼうな私はよだれがとまらない。
 今日は、五月二日。GW中に屋上になえ木を植えるのは毎年のことだ。だれが決めたわけでもなく、家族全員が、
「もうそろそろ植える時期だな。」
と感じて始めるのである。この行事は家族全員で行っている。と言ってもお父さんとお母さんと妹と私の四人だけだけど。階だんで二階も上がるので、少し息を切らしていた。妹ときょう走しているためでもある。
 お父さんは、屋上のテーブルのイスにすわり、のんきにタバコをすっているが、私と妹とお母さんはあせびっしょりになりながら一生けん命植えている。とても大変だ。でも、別に父に植えろと言っているのではない。お父さんが植えないのには二つ理由があるからだ。一つは、お父さんが家族で一番えらいから。二つ目は、私だけが思っている事だけど、お父さんはとてもおデブさんだから。おデブさんがかがんだら、バランスをくずして前回りをゴロンとしてしまうかもしれない。それにしても実に地味な仕事だ。三人で屋上でかがんでやっているのだ。まるで、さばくの国でしきりに砂をほって水を求めているようだ。特にお母さんは。
 それにしても、もう!妹ときたら、お父さんに向かって、
「ねぇ、お父さんも手伝ってよぉ。」
なんてねだっている。結果的には無視されているけど。私はその度に、
「あんたがやる方が先。手を止めずに!」
と、妹にど鳴っている。お母さんは、
「二人とも、なまけないで。」
と、なだめる役だ。私は、注意する自分までが、「なまけている」と思われるのが少しショックだった。こうして今年もなえ木が全て植え終わった。私は作業が終わってほっとした。でも、まだこしはいたかった。
 お母さんが子供のときは、土曜日も学校があり、五月四日も休みではなかったらしい。だから、そのころお母さんは四日も休みならいいのに、と思っていたそうだ。それを聞いて私は、昔に生まれていたら大変だったろうな、と思った。
 私は、屋上で休けいしながら、
「もっと、せが低ければ楽だったのに・・・。」
と、つぶやいた。
 もし、私が政治家だったら、一年中ずぅっと休みにしちゃえ!と考えるだろう。
 私は、鉢から出て来た消しゴムほど大きい大量のよう虫の始末が一番大変だった。どうしてかというと、虫は大の苦手だからだ。しかもそのよう虫はくねくねと動いていたのである。
 私は最後に、元気にハクビシンにやられずに育ってほしかったから鉢の前で、
「大きくなあれ、おいしくなあれ!」
と、小さな声で、でも心をこめてつぶやいた。夏が楽しみでしょうがないと思った。

   講評   komiko

 みゃおちゃん、こんにちは! 清書では、直すとよくなるよ、とお話したポイントをしっかりと入れて入力することができました。すなおな表現をいきいきとつけくわえてくれたのですね、よくがんばりました!

 さあ、いよいよ六月四日(金)は、進級しけんです。かだいは「体育の時間」「とくいなこと」です。書くことを見つけておきましょうね。六月のあんしょう長文から「あんしょうチェック」を出しますから、1.2.3の三百字の暗しょうにチャレンジをしておいて下さいね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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