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オープンの川
 低学年から学力の基礎を作る
幼長、小1、小2、小3の基礎学力をひとつの講座で学ぶ。
読書の習慣、国語算数の勉強、暗唱の学習、創造発表の練習をオンラインで。

  

言葉の森オンライン新聞
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言葉の森新聞2022年10月2週号 通算第1726号 (5706字) 言葉の森事務局(jun) 2022/10/10 09:57:12 14192   5     

言葉の森新聞2022年10月2週号 通算第1726号
文責 中根克明(森川林)


■■スタンフォードオンラインスクール校長の「子どもの考える力を伸ばす教科書」を見て

●動画:https://youtu.be/K4GBtmkGEu0

 「子どもの考える力を伸ばす教科書」(星友啓著)に、次のような文がありました。

「現代社会において、これまでの考え方や価値観は目まぐるしくアップデートされ続け、既にあるルールの中だけでこなせる仕事はどんどんテクノロジーに置き換わっています。」

 スタンフォードオンラインスクール校長の星友啓(ほしともひろ)さんは、学校の最重要エッセンスとして哲学を必修としているそうです。

 言葉の森の保護者懇談会でときどき、「漢字の書き取りが苦手で……」とか、「計算ミスが多くて……」とかいう相談を受けることがあります。

 今の受験では、一応漢字や計算の問題が出るので、それなりのアドバイスは必要ですが、本当のところは、「そんな勉強は、もうやる必要がないから、そのかわりもっと大事なことをやろう」ということです。

 では、大事なことは何かというと、それは、いつも書いているように、思考力、創造力、共感力です。
 共感力は、コミュニケーション力やコラボレーション力のもとになるものです。

 オンライン4人クラスでは、毎回読書紹介などで、子供が発表する時間を確保しています。
 この発表が、子供たちの発表力とともに、共感力を育てています。

 思考力のもとになるものは、難しい文章を読む力(難読力)です。
 読書だけでは、十分に難読ができない場合は、国語読解クラスの問題集読書で、難読の機会を作る必要があります。

 創造力を伸ばす学習には、作文と難読と暗唱と創造発表とプログラミングがあります。
 そして、子供にとっては、好きなことをする時間、答えのない時間、受け身ではない時間、一見無駄に見える役に立たない時間が必要です。

 将来の子供たちには、いい学校に入り、いい仕事につき、一生安泰で、仕事や会社の発展に伴って自分も成長するというシナリオはほぼなくなります。

 答えのある時代には、答えのある勉強をする必要がありました。
 だから、今の大人の世代は、誰もが答えのある勉強を熱心にしてきました。
 そして、今の日本の学校教育の多くも、その延長上にあります。

 しかし、これからは答えのない時代です。
 学校の勉強以外に、自分の個性を伸ばす勉強をする必要があります。
 それは、勉強というよりも、学問という名前に近くなるでしょう。

 その勉強の中で最も重要なものは、私は、難読になると思います。
 星さんの哲学も、結局はただ考えることではなく、難しいことを考えることですから、そのもとになるものは難読力なのです。

 そこで、言葉の森の将来の講座として考えているのは、難読クラスです。哲学クラスという名称でもいいと思います。
 時間ができたら、小1から高3までを対象にした難読クラスを開設したいと思っています。


■■総合学力クラスの勉強(3)――読書の仕方、読書紹介の仕方

https://youtu.be/-OA3Ou8MEuc

 総合学力クラスの対象学年は、幼長・小1・小2・小3・小4です。

 小4までは、勉強面で難しいことはほとんどないので、全教科をバランスよく勉強し、併せて読書と暗唱と発表の練習をするというのが、総合学力クラスの主旨です。

 幼長から小2にかけては、特に暗唱の学習がしやすい時期です。
 何度か繰り返し音読をしていると、難しい暗唱の文章もまるごと言えるようになります。
 この時期に暗唱のコツを身につけておくと、それが学年が上がっても使えるようになります。

 読書の習慣は、低学年のうちに身につけておきたい最も重要なものです。

 よく、幼児期まで読み聞かせをしていても、子供が小学校に上がるととともに読み聞かせをやめてしまう家庭があります。

 低学年の子供に自分の力で読ませるようにすると、読む力がすでについているごく一部の子を除いて、ほとんどの子は、読みやすい絵本や学習まんがのような本に戻ってしまいます。
 親は、それを見て、「本のようなものを読んでいるからいい」と思ってしまいますが、絵本や学習まんがだけでは、小学生に必要な読書力はつきません。

 低学年のうちに子供の読書力がついているかどうかは、算数や英語の勉強ができるかどうかなどとは比較にならないほど重要なものです。
 勉強は、やれば誰でもすぐにできるようになります。今できていなくても心配は要りません。それらは知識の勉強だから、すぐにできるようになります。

 しかし、読書力は、力をつけるまでにかなり時間がかかります。
 読書は、運動や音楽と同じように、時間をかけて練習することによって徐々に力がついてきます。
 読書は、知識の勉強ではないので、すぐに力がつくわけではないのです。

 総合学力クラスでは、毎回、授業の最初の時間に全員が読書紹介をします。
 この読書紹介を見ていると、子供の読書力がはっきりわかります。

 しかし、これは、勉強とは違って、「もっとこういう本を読んで、こういうふうに読書紹介ができるようにしなさい」などという指導はできません。

 低学年のころの勉強は、リラックスして楽しくやることが大事です。
 間違いを直したり、うまくできないことを注意したりしてやるものではありません。

 では、どうするかというと、ほかの子供たちの読書紹介を見て、本人が自然によい読書紹介ができるようになるのを待つのです。
 そして、その子がたまたま、これまでとは違う本を読むようになったり、読書紹介がうまく言えたりしたときに、大いに褒めて励ますのです。

 読書力がつくには時間がかかります。
 だから、指導の仕方も時間のかかるやり方になります。

 しかし、この読書力を加速させる方法はあります。
 それが、授業を利用して読書の家庭学習をするという反転学習の考え方です。

 従来の集団一斉指導の教育法では、生徒は授業を聞いて、その後、宿題を家庭でやるという勉強の進め方でした。
 これは、最も能率の悪い勉強法ですが、十人以上の生徒をひとつのクラスで教えるには、こういう方法しかありませんでした。

 反転学習とは、家庭で自分のペースで勉強し、その結果を授業で発表したり、先生にチェックしてもらったりするという勉強法です。
 家庭での自主学習ですから、本人のペースに合わせて、じっくりやることも先取りしてやることもできます。
 そして、授業でそれをチェックしてもらうのですから、ただの家庭学習とは違って、さぼるということがありません。やる量の差はあっても、誰もがそれなりに勉強をしてきます。

 この反転学習を読書紹介でも使うことができます。
 まず、お母さんやお父さんが子供に言います。
「今度の読書紹介でも使えるように、この本はちょっと難しいけど面白い本だから、お母さんが読んであげるね」
 そして、毎日少しずつ、その本を読んであげるのです。

 低学年の子供にとって、読書は、目から入るものだけでなく、耳からも入るものです。
 そして、耳から入る読書の量が多いほど、目で読む読書も進むようになります。
 たまに、「いつまでも読み聞かせをしていると、自分で読むようにならない」と言う人がいますが、これは全く逆です。
 読み聞かせをたっぷりするからこそ、自分で読む力がつくのです。

 今の保護者はほとんどの人が仕事をしていて忙しいので、なかなか子供に読み聞かせをするような時間を取れません。
 しかし、これは親ががんばるしかありません。

 幼児から小学校低学年までの時期の子供の成長は、あとから取り返すことができません。
 親は、自分がどんなに忙しくても、この時期の子供には深く関わる必要があるのです。
 この時期に子供との知的な交流をしていないと、学年が上がってから、どれだけ学習塾に行こうか家庭教師をつけようが、子供の学力は取り戻せません。

 ただし、知的な交流とは、単に勉強をさせることではありません。
 子供の自主性を尊重し、子供の自由な時間を大事にし、親のコントロールをできるだけ少なくするような知的な関わり方をすることです。

 この知的な関わりの機会が、毎週の授業をきっかけにした家庭学習で、特に役に立つのが、読書紹介と暗唱と発表の時間です。

 子供が読書紹介をするときにも、事前にできるだけ親が関わる必要があります。
 低学年までの子は、口頭で紹介することが難しいので、自分が読んだ本の面白かったページを見せるだけでいいとしています。
 しかし、もちろん、自分なりに読んだ本を口頭で紹介できる方がいいのです。

 親の関わり方としては、第一に、子供が紹介するページを聞いて、付箋などをつけて紹介しやすくしておいてあげることです。
 更に、できるようであれば、子供が口頭で紹介するための練習を手伝ってあげることです。

 読書紹介の授業がなければ、子供の読書に親が関わることはなかなかできません。
 読書紹介を利用して、親が子供の読書に関わるようにするというのが、読書の反転学習です。

 大事なことは、これを親の負担と思わずに、親が子供と知的な交流をする機会だと考えて楽しむことです。

「総合学力クラスの勉強(1)――家庭学習のきっかけとして授業に出る」
https://www.mori7.com/as/4532.html

「総合学力クラスの勉強(2)――国語の勉強法」
https://www.mori7.com/as/4534.html


■■総合学力クラスの勉強(4)――算数の勉強の仕方

https://youtu.be/lI4q1DNa9GE

 算数の勉強は、小4までは難しいところはほとんどありません。
 しかし、今の公立学校のほとんどは、教育力を失っています。

 学校に通っているだけでは、わからないところが出てきたとき、子供が自力で克服することはできません。
 その小さなわからないところが積み重なって、算数に苦手意識が出てくると、その苦手意識は学年が上がるほど大きくなってきます。

 算数数学は、どんなに難しい問題に見えても、結局は答えのある勉強なので、数ヶ月集中して勉強に取り組めば、苦手な子でも得意になるところまで進めます。
 しかし、苦手意識があると、その集中的な勉強をあきらめてしまう子も多いので、小学校低中学年の、まだ難しいところがない時期に、算数が苦手にならないように、そしてできれば得意意識が持てるようにしておくといいのです。

 算数の勉強の基本は、1冊の問題集を完璧に仕上げることです。
 そのためには、できなかった問題にチェックをつけておき、1冊の問題集を最後まで解き終えたら、できなかった問題だけをもう一度解き直すようにすることです。
 この解き直す回数は、難しい問題のときは、4回や5回になることもあります。
 しかし、繰り返し解き直せば、誰でも算数はできるようになります。

 学校や塾の勉強が能率が悪いのは、全員に一律の問題を出し、解ける問題も解かせるようなことがあるとともに、解けなかった問題も解かせ直す機会がないないからです。

 算数の勉強の基本は、学校や塾の授業ではなく、家庭での自主学習です。
 今の市販の問題集は、解法が詳しく書かれているものが多いので、できなかった問題を解き直す場合、その解法を理解するようにしていけばいいのです。
 親が子供に教える場合も、親が理解している方法で教えるのではなく、解法に書いてあるとおりに教えるようすることが大事なコツです。

 総合学力クラスでは、ウィンパス算数の小1~小4を使っていますが、この問題集は標準的な問題集なので、算数の得意な子にはものたりない場合があります。
 そのときは、学年を先取りして勉強をしていくか、別の問題集を利用するようにするといいと思います。

 小学1年生から3年生向けには、市販の「算数ラボ」「算数ラボ2」などが、考える問題が多いので面白いです。
 小学4年生では、「中学受験新演習小4上下」の例題と基本問題を解くようにするといいと思います。

 計算表という教材がありますが、これは百ます計算と同じような使い方をします。
 時間を測って、単純な足し算や掛け算がどのくらいの時間でできたか記録をしておくと勉強の励みになります。
 掛け算の19×19までの九九は、暗唱力のある子なら全部覚えられます。

 インドで算数の得意な人が多いのは、19×19までの九九を家庭で学習している場合が多いからだと言われています。
 欧米の人が日本人より計算が苦手なのは、日本のような九九がないからだと言われています。
 計算力の基礎は、九九のような音読暗唱でつけていくといいのです。

 今の公立中高一貫校の算数や理科や社会の複合問題には、教科書の範囲でテストをするという制約があるために、複雑な計算をさせる問題が出ることがよくあります。
 計算力のある子は、早く答えを出せるので、有利になります。やや本末転倒の試験だと思いますが。
 将来の入試は、辞書持ち込み可、電卓持ち込み可になると思います。

 算数数学の入試問題で差がつくのは、図形の問題です。
 計算の問題と文章題の問題は、手順どおりに解けるので、あまり差がつきません。
 図形の問題は、パズルのようなものですから、解き方を教えてもらえば誰でも解けますが、解き方を知らないと、いくら考えてもわかりません。

 受験が近い人は、図形の問題を中心に勉強していくといいです。
 図形の問題は、難問をいくつも解いていると、パズルのような問題でも解き方のパターンがあることが直感的にわかってくるので、初めての問題でも解けるようになります。

 図形の問題は、実感としてわかることが大事なので、難問にぶつかった場合は、その図形の問題に合わせて、紙を切り取ってみたり、消しゴムをその形に切ってみたりするとということも役に立ちます。
 しかし、将来の入試では、このような差をつけるためだけの難問はなくなると思います。



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