11、3週　　「ああすればこうなる」　　こうた

　「ああすればこうなる」型の社会では、さらに違った側面が現れる。その一つは、時間の変異で、頭の中では時間は、過去、現在、未来二、三分割される。現在は直ちに未来から過去へと繰り込まれる、時の瞬間に過ぎないのだ。「現在」というものは、「予定された未来」となるのである。来月に、これがあるから、この日は空けておいて、この日は準備をしてとどんどん拘束されていく。そうした拘束された時を我々は現在とみなすのである。しかし、未来は全く拘束されていない時間である。それなのに、子供が育ち始めると親は未来のことを考えがちで、予定を立ててしまう。こうして、「漠然たる」未来は、現代社会では直ちに拘束され、急速に失われている。このことから、未来のことを考え過ぎないで、今のこの瞬間を大切に生きることが良いと考える。そう考える理由は二つある。
　第一に、先のことを考えてばかりいても、実際何が起こるかわからないからだ。何が起こるかわからないこそ、何が起きてもいいように未来を見据えてではなく、今できる最善の準備をすることが大切になってくる。
例：サッカーの試合中
その時、仲間のAがボールを持っていて、そのAくんが僕にボールを出して、そしてB君に僕がボールを出す。と言う一連の未来の流れを思い浮かべていた。しかし、そもそもAくんは僕にボールを出さなかった。このことから、未来を想像するのはいいが、その創造が実現できないこともあるので、今この瞬間の準備も大切にしたい。
　第二に、未来のために今を失うのは虚しいからだ。
データ実例今やりたいことを我慢するとドーパミンが出なくなって、欲求を抑えるとストレスが蓄積される。今を我慢し過ぎるとストレスが溜まる。
解決のために、10個やりたいことがあるとすれば1から3個はやるなどの解決方法がある。
　確かに、未来を見据えて予定を立てるのはいいと思う。しかし、「私たちの人生は、私たちが費やしただけの価値がある。」と言う名言があるように、その時の精一杯を生きていくことが大切だ。すなわち、今できる最善のことをすることも大切だ。