先頭ページ 前ページ 次ページ 最終ページ
保守的な言語、開放的な言語
イチゴ の 谷 の広場
太一 / あうけ 中2
 ラレルは四つの仕事を同時に受け持つ、実によく働く勤勉な助動詞である。
ら抜き言葉はその四つの仕事の中の「可能」という働きを持つ場面において頻
繁に現れる。なぜだろうか。その原因は助動詞ラレルがすこぶるつきの働き者
で、使う側の私たちから見れば、七面倒過ぎるからである。口は希代の怠け者
、何かと言うとすぐに手抜きしたがるのだ。このように、ら抜き言葉は長く批
判の的にありながらも、しかし次第に多く使われるようになってきたのである
。君は、ら抜き言葉を、そうなった理由を認めるのか。公と割れるならば答え
は否。言語というものはその本質において、うんと保守的なものである。そこ
で、そう簡単に言語多数決の原理だの、言語経済化の原理だのをを受け入れら
れない。いや、受け入れられないのである。
 
 僕もこの文章の最後に書いてある新しい日本語の受け入れがなかなか出来な
いと言うことには同感だ。今は若者が流行語を作り出して流行り、そして、い
つのまにか忘れられている頃には新しい流行語が出来ている。しかし大人など
若くないひとたちは「わけがわからん」なんて言うふうに受け止めてしまう。
確かに今の流行語はすぐに出来てはまた新しいのができ、というふうに回転が
速いのでどんどん出来てくるのでそんな寿命の早い言葉をいちいち認めるわけ
に行かないというのもよく分かるが、ら抜き言葉も長い目で見ればある一種の
流行語である。それは大の大人でさえ使うことがある。そんなことから考える
と、ら抜き言葉もいつかは認めざるを得なくなる時が来ると思う。
 
 話は少し変わるが、アメリカでの流行語について少し前新聞にちょっとだけ
出ていた。アメリカでは若者も流行語を作っていると思うが、大の大人が作る
、流行語というより新語は、いろいろ出来ているらしい。たとえば「プラグア
ンドプレイハウス」というものだ。プラグアンドプレイというものはパソコン
用語だが、一般世代にも多くパソコンが普及しているアメリカでは、こういう
用語もけっこう一般の人たちも知っているのである。プラグアンドプレイのパ
ソコンでの意味とは簡単に言うと、パソコンにつなげたらすぐに使える、と言
うことだ。これにハウスを付け加えると、
 
 「パソコンにつなげたらすぐに使える+家=即入居しても使える。」
 
 要するに入居後、すぐに使える家という意味だそうだ。このプラグアンドプ
レイハウスは主にシリコンバレー周辺で使われているらしい。ほかにも、シリ
コンバレーがあるサンノゼかその近くの町の住所に「CD-ROM」というのが採用
されたらしい。こういう言葉が大人の手によっても考え出されるアメリカの英
語は、日本語の保守的とは逆に開放的な言語といえるだろう。
 
 アメリカの開放的な言語もいいが、やはり日本の保守的な言語もいいような
気がする。両方を足して2で割れば日英語という良さそうな言語ができそうだ
とは思うが、絶対に無理な話である。どちらにしても、ラレルはどんどん市民
権を獲得していき、近いうちには公式な文法になりそうだが、永遠に批判され
つづけても消えないいわば、キリスト教のプロテスタントみたいな存在だと思
う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ホームページ