| 創造でいきるきのこ | 
| アジサイ | の | 滝 | の広場 | 
| 拓馬 | / | ねき | 中3 | 
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| src="http://www.mori7.com/izumi/ib/ib000604/img20000711212517.gif"> | 
| 創造とは、きのこのようなものだ。きのこが地表面下で根を広がらせていく | 
| ように、創造にも、蓄積の段階がなければならない。そして、きのこがそうで | 
| あるように、蓄積だけしていてもいずれ芽を出すことなく朽ちてしまう。だか | 
| ら、菌根の先の妨害条件によって新たなきのこが出るように、人もそれによっ | 
| てはじめて創造を成すことができる。 | 
| そう、創造には、この逆境が深く関係しているのだ。 | 
| 逆境にであって、それをひたすら緊急回避しているだけでは、意味がない。 | 
| その逆境を乗り越えるためにどうしようか考えること、それが結局創造につな | 
| がる。私は、クラスなどで「めんどくさいこと」をする役に立候補することがし | 
| ばしばある。成り行きでなって、「やらんときゃ良かった」と後悔することもあ | 
| るが、それでも、その「逆境」を乗り越えるために考えたり、何らかの形で時間 | 
| をかけたことに関しては、決して悔やんだことはない。それは、「逆境」を通し | 
| て、私の人生の財産になったのだから。「逆境」にであったら、「避ける」のでは | 
| なく、「正面から乗り越える」べきなのだ。 | 
| また、こういった本人のことはもちろんだが、幸か不幸か、人間はまわりの | 
| 環境にも影響されてしまう。ぬくぬく世間の厳しさも知らずに、欲しいものは | 
| 何でも手に入るという考えの人間を作る教育は、ことばが悪いが、ワガママ馬 | 
| 鹿を作り出すだけだ。まぁ、さすがに「オラァ!!こんなもんも出来んのかぁ!! | 
| 罰だ!グランド19283周ぅぅぅ!!」というのはどうかと思うが、それでも、妨害 | 
| 条件に対して、それをしっかり自分で解決できるようにしなければ、教育は教 | 
| 育たりえない。かの豊臣秀吉だって、金持ちの家でぬくぬくぬくぬく育ってい | 
| たら、絶対にあそこまでは上り詰めることは出来なかっただろう(ほかの人物 | 
| でも良かったのだが、基本的に私は秀吉が好きだから)。 | 
| そりゃあ、危険は危ない(そのまんま)。だが、絶対安全の領域から一歩踏み | 
| 出す、失敗を恐れず、逆境に立ち向かうのは、人間が成長し、人類が成長する | 
| のに必要不可欠なことである。「知識がはしごを作ったのではなく、二階に上 | 
| がりたいという熱意がはしごを作ったのだ」とは、昔の人は良いことをいったも | 
| んだ。「二階に上がる」という逆境を経てはじめて、「はしご」は創造された。そ | 
| れは、決して学校や塾で勉強していて出来ることではない。何らかの逆境あっ | 
| てこそだ。それは、あたかも松脂などに出会うまでは、延々と菌根を伸ばし続 | 
| ける、きのこだ。創造とは、きのこのようなものだ。私が創造し、考えに考え | 
| て、創造=きのこという結論になったとしたら、たらたら生きるよりも、私は | 
| きのこになりたい。それなら私は、きのこになることもいとわない。 |