hana10-2

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勝負アジサイの谷の広場
ピエッパ ／にお中2

　今年九月に行われたシドニーオリンピックでは、さまざまな名勝負を見せてくれた｡特に､柔道四十八キロ級に出場した田村良子選手を見た僕は、金メダルをとった時すごく感動した｡オリンピック前から、　

　｢最高でも金､最低でも金｣　

　と､勝つことだけを目標にがんばっている田村選手を見てきた､僕たちファンにとって、金メダルほどうれしいものは無かった｡そして誰よりも､田村選手本人が一番うれしいことだろう｡このように､金メダルを取った田村選手は､勝つことを目標に練習してきた｡では､いろいろある勝負の中で､負けることに意味は無いのだろうか。　

　僕は、サッカー部に入っているが､このまえの新人戦で､決勝トーナメントに進むことができなかった｡しかし､負けた結果､最後の試合に勝てたのだった｡というのは、僕らのチームは予選Dブロックで､四校のうち二校が決勝トーナメントに進めるものだった｡予選の初戦はディフェンスが崩れ､3対1で負けてしまった｡その日から１週間後には、よせんの２戦目が行われた｡その1週間の間、ディフェンスを中心に練習をした｡本番は1点に抑えたが点が取れず､1対０で負けてしまった｡その時点で､決勝トーナメントに進めることは絶望で､残りの1試合は消化試合になってしまった｡そのため､コーチから　

　｢積極的に攻めろ」　

　と言われ､攻撃型のフォーメーションになった｡すると､おもしろいくらい点が入り､５対０で勝つことができた。　

　このように負けたことで､どこが悪かったのかわかり､最終的に勝つことができた。負けることにも意味があったのだ。　

　オリンピック関連のニュースで､ドーピングという言葉を聞いた事がある｡禁止されている薬を飲むことらしい｡僕は､ドーピングをするくらいなら負けて､どこが悪かったのか研究し､次の試合に勝つ方が絶対に良いと思った。　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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